リーラテトラス王国とドミナシアル帝国が、長年に渡り覇権を奪い合っていた時代。 ある時、一人の勇者が圧倒的な力を持ってドミナシアル帝国を滅ぼした事で、世界には一時の平和が訪れていた。 実はこの勇者、異世界から転生してきた男だが、そんなことは誰も知らない。 リーラテトラス王国の王子アストレアス１３世は、そんなあまりに強すぎる勇者に違和感を覚えながらも、最愛の妹とともに平和を享受していた。 しかし、しばらくして勇者の野心が暴走し、リーラテトラス王国にまで攻め込んできた。 アストレアスの父である国王を殺し、王国は炎に包まれる。 父の仇を討つために、妹のシルヴィアを守るためにアストレアスは人の姿を捨てる決意をし、王家に伝わり禁術で不死者となり、勇者を討とうとする。 だが、勇者の圧倒的な力には勝てず、不死者の姿のまま、地下に叩き落されるのだった。 それから、３年。 アストはブレゲヒュッテと名乗る少女と出会うことで、人の姿を取り戻す。 そして、地下に封印されていた魔王の力を手に入れ、唯一勇者と互角に渡り合える力を得るのだった。 転生者により歪められた世界を元に戻すため、王子は魔の力に身を捧げる。