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作者:齋藤 一明/作品情報/Nコード:N1600DX
短編 |
サークル・シエスタ第五回短編課題『愛』
私は夜汽車に乗った。貧しさから逃れるために。
私は夜汽車に乗った。亭主の暴力から逃れるために。
私は夜汽車に乗った。我が子を護りぬくために。
窓ガラスのむこうに女がいる。
笑わぬ女は語りかけてこない。目を合わそうともしない。
ただ黙って私を見つめるだけ。
もの言わぬ女に語りかけ、また一歩、足を踏み出そうと私は決めた。
私が意思を甦らせたことを知った女は、曙光へ導くように朧になって消えた。
ジャンル:純文学〔文芸〕キーワード: サークル・シエスタ 第五回課題 『愛』 貧しさ 無理解 母性 葛藤 夜汽車 昭和哀歌 最終更新日:2017/04/02 09:26 読了時間:約10分(4,768文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 81 pt ブックマーク: 7件 評価人数: 8 人 評価ポイント: 67 pt |
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