私、網谷（あみたに）駿輔（しゅんすけ）。 18歳の春、広島市出身。広陵高校の野球部に所属する投手。 夢だったプロ入りが決まり、ドラフト1位で地元・広島東洋カープに指名された。背番号は、栄えあるエースナンバー「18」。 そんな俺の仮住まいの隣に住んでいたのが、地元高校の教師――佐藤（さとう）夏葉（なつは）、28歳。 生徒たちからは“鬼教師”と呼ばれ、誰に対しても厳しく真面目。 最初はただの年上の隣人。けれど、何気ない日々のやりとりを重ねるうちに、俺は次第に彼女に惹かれていった。 教師と教え子。10歳の年の差。社会的にも許されにくい関係。 そして何より――俺には“時間”がなかった。 プロに進めば遠征と移動の連続で、ここで過ごす日々は長くはない。 でも、彼女を本気で好きになった俺は、それでも気持ちを伝えたかった。 そして迎えた、高校の卒業式。 式が終わり、拍手と別れの余韻が残る体育館の中。 俺はあえて、生徒たちの前で夏葉さんに告白した。 「先生が好きです。俺はもうプロになる。もう子どもじゃない。だから、俺と結婚してください」 場内は一瞬静まり返った。でも次の瞬間、ざわめきと歓声が起きる中で、 夏葉さんは、少しだけ涙を浮かべながら、小さく、でもはっきりと頷いた。 これは、別れの恋じゃない。始まりの恋だ。 俺たちは、卒業式の日に“恋人”ではなく“夫婦”への道を選んだ。 教師と生徒という枠を超え、年齢や立場、常識すらも飛び越えて――本気で愛し合った。 そして結婚し、夏葉さんと共に俺のプロとしての人生が始まる。 これは、制限時間のある恋が、永遠に続く愛へと姿を変えた物語。 夢を追う18歳の投手と、心を守り続けてきた28歳の教師が選んだ、“別れのない”恋のかたち。 時間に縛られない、ふたりだけの未来がここにある。 HJ大賞6

「その時私は鳥になっていた」の名脇役？　林由莉奈の、温かくもじれったい18時間の恋。 彼が由莉奈に伝えたかったもの、それは…。 少しだけファンタジー。

大学生の間の、ほんのわずかな時間の恋と幼さを噛み締めて、男は大人になっていく。

ワルツの時間の恋の波乱。

ある女の子の告白までの一時間くらいの様子を書いた短編です。 「ある冬の日、一時間の恋模様。」で描いた女の子側の視点でのお話です。

ある男の子の告白までの一時間くらいの様子を書いた短編です。 フィクションです。

舞台は東京。高校三年生の川本未愛（かわもと　みあ）と大学一年生の林田達樹（はやしだ　たつき）は、高校生の時同じ部活の先輩後輩関係だった。達樹が卒業する際、達樹が大阪の大学に行くことを聞いて未愛は今の関係を変えたいと告白をするも、微妙な関係のまま。すると、大学内で達樹は、七瀬希愛（ななせ　のあ）と出会い、共鳴するように恋に落ちていく。

バシャバシャと降って来た雨。 僕はその中で箱に入った子ネコを拾う。 そして… これは、僕と子ネコの始まりだった。 切ないけど、夢のような時間の恋の物語である。