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作者:齋藤 一明/作品情報/Nコード:N3690CS
短編 |
「うち、こんどこそ乙はんの嬰児(ややこ)産む……。ほんでな、乙はんのご飯こさえたげる」
お梗(きょう)さんが呟きました。
不意に乙松さんがお梗さんの眉を指で隠しました。
「また……、もう、なんでそんなことばっかり……」
「せやかて、じきにこうなるんやないか。眉引いたらどないな顔んなるか見てんにゃないか」
「阿呆。……ほな、鉄漿(かね)……さしてもえぇか?」
奇しき縁で結ばれた、お梗と乙松。
指折りかぞえて祝言を約束した二人です。
夢と希望をほぼ掌中にした二人に、運命は過酷であった。
大黒屋光太夫の脇に隠れた悲恋噺。
ジャンル:歴史〔文芸〕キーワード: サークル・シエスタ 第二回短編課題 切ない恋の行方 時代劇 講談語り 未完の悲恋 江戸時代 最終更新日:2015/06/11 00:00 読了時間:約55分(27,019文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 2件 総合ポイント: 82 pt ブックマーク: 10件 評価人数: 7 人 評価ポイント: 62 pt |
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