「人になったのは久しぶりで……話すって、難しいです」 「ひと目見た時から、全てを捧げようと決めました」 　かつて人形だった少女・百合と、夢で見た少女に人生を捧げた男・真智子。 　現在諜報員の百合は、自分を詳しく知っていそうな真智子を危険視。夢で見たとは一体どういうことか？場合によっては始末も辞さない。 　幼少に夢で見て以来、長年百合の顔に焦がれた真智子にとって、百合はもはや神の域である。自分だけの神様を、崇拝し愛し守り独り占めしたい。 　自己中心的な2人は、果たしてわかり合えるのか？人として向き合うことがあるのか？ 　そんな、相互理解ラブコメディー。

　1983年9月20日　地球は未曽有の事態に晒されていた。 科学の支配するそれまでの常識では測れない全くの未知なる世界……後に"荒野"と呼ばれるようになる異世界が出現したのである。 　その世界からもたらされた魔力と魔法という概念、常識の枠外の存在足る"禍"、そして時を同じくして地球上で生まれ始めた異能の力を持つ"ミラージュ"と呼ばれる者達、等々。 それらの存在は直接的にも間接的にも大きな被害と混乱をもたらしたが、最終的には各国の団結と協力による世界連合特殊機関GRIDの結成により収束することとなった。 　それからおよそ140年後、2124年の4月半ば。 学園の高等部一年に転入したばかりの少女……藍川彼岸(あいかわ ひがん)はその日、何の前触れも無しにGRIDに所属することになってしまった。 しかも研究部門や対処部門といった後方支援ではなく、防衛部門や調査部門のバリバリの武闘派。 それも何やらGRID内部では怪しい噂の飛び交う少数精鋭の特殊任務小隊……通称、特務小隊にである。 　特務小隊は想像以上の場所だった。 人外魔境、超人の巣窟……異名に違わず、所属するメンバーは皆して常識外れでめちゃくちゃな奴らばかり。 特務小隊のリーダー格にして、隊内でもトップレベルの異常者、そこまで特徴が多くないからこそそのおかしさが際立つ″天崎光″。 常識人と見せかけてやっぱりどこかズレている無表情系美少女″朧夜雪″。 もはや常識は通用しない、こいつだけ別次元に生きている、人竜種の″天崎蓮″。 そんなところに放り込まれてしまった純一般人たる彼岸は、当然のことながら日夜繰り返される無茶ぶりと謎行動に振り回されることになる。 　これはそんな彼らが紡ぐ物語。

女子3人男子2人で構成された囲碁将棋部。そこは囲碁も将棋もせずただグダグダと話したり遊んだりするだけの平和な空間だった。 「――要するにさ、異世界転移っていうのは現実にはありえないってことなんだよ。そもそも魔法があるのに科学でも説明できる世界なんてありえないんだよ！だから……」「はいはい、すごいねー」「クックック」「…………」「全ては正義のために！」 彼らが放り出されたのは地球とは似ても似つかない異世界。 男子学生2人と女子学生3人によって繰り広げられる異世界冒険譚！ここに始まる（予定）！