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作者:大濠泉/作品情報/Nコード:N7622KU
短編 |
連日の猛暑の中、私、伯爵令嬢ヘレナ・バーモントが住まう屋敷に、絶交した旧友ミラ元子爵令嬢の手紙が届く。『私たち夫婦は幸せよ』と。
彼女、ミラは、タイト子爵家のご令嬢として生まれながら、父が勧める婚約者を捨てて、学園時代に付き合ったイワン・レベロ男爵令息と、駆け落ち同然で結婚した。
その結果、実家から勘当されて平民落ちとなり、生活の厳しさから、今では夫イワンからDVを受ける身の上となっていた。
だから、私、ヘレナは、「そんな暴力夫とは別れろ」と忠告したのに、ミラは「彼は私がいないと駄目なの」と聞く耳を持たないばかりか、「彼を悪く言わないで」と私を非難する。
なので、絶交せざるを得なくなっていた。
それでも、絶交後も、毎日、手紙が届く。『私たち夫婦は幸せよ』と。
ところが、手紙の文面をよく見たら、文字が細かく震えている。
おまけに血痕らしき跡がみられるように。
たしかに、手紙に書かれてある内容自体は、至極幸せそうだ。
おめでたを機に、親からの勘当も解けて、出産するために、静養地の山荘に引っ越した、と書かれてあった。
それなのに、私、ヘレナに向かっては、『山荘には来ないで!』と記す。
これでは、お祝いにも行けないし、仲違いを修復することもできない。
おかげで、ミラに何かあったのでは? と勘繰ってしまう。
いくら妊娠したとはいえ、あの暴力夫が、妊婦に優しくするとは思えないーー。
そう思っていた頃、ミラの実家から馬車がやって来た。
老御者が、ミラの許へと、私を連れて行くと言う。
果たして、ミラは無事なのか。
私の婚約者レオ・デミス公爵令息に付き添ってもらい、私はミラを求めて馬車で駆けつけた。
するとーー。
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕キーワード: R15 残酷な描写あり シリアス ダーク 女主人公 日照り続きの夏 恋愛結婚 婚約者を拒否 いつも一緒 勘当で平民落ち 煤けた荒屋 私の婚約者 湖畔の山荘 夫は釣りに? 終わらない掃除 絶交中の親友 最終更新日:2025/07/30 12:10 読了時間:約22分(10,586文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 72 pt ブックマーク: 2件 評価人数: 8 人 評価ポイント: 68 pt |
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