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作者:881374/作品情報/Nコード:N1329EN
短編 |
僕こと現役大学生にしてネットオンリーのミステリィ作家である御神楽響の遠い親戚で、我が国でも一二を争う名家のお嬢様である海亀乙音は、まだ十五歳という若さで当主である祖父と両親を一度に失い、殺し合い上等の苛烈な相続争いの渦中に呑み込まれてしまう。
自分自身には相続権は無かったものの、欲深き大人たちの中で孤立無援の状況にいる乙音を護るために、僕は周囲の反対を押し切って骨肉の争いの場に身を投じたのであった。
──それも現在ネット上で話題騒然の謎の超常的存在『ミステリィの女神』から与えられた、現実の事件において名探偵そのままに活躍できるという、数々の異能の力を携えて。
その異能とは具体的には、スマホのカメラを向けると画面内の人物の頭上に『被害者(候補)』や『すべての黒幕(仮)』等のいわゆる【属性名】が表示されたり、更には画面右下の【SW】ボタンをタップするとより詳しい個人情報が【ステータス・ウィンドウ】として表示されたり、同様に画面左下の【選択肢】ボタンをタップすると『撲殺』や『刺殺』や『絞殺』や『自殺』や『病死』等々の様々な『死因』が表示されたりするという、あたかも現実の事件をミステリィゲームにしてしまうかのようなものであったのだ。
中でも白眉なのは【選択肢】ボタンで、リストアップされた死因のうちどれか一つを選ぶと、何と本当に対象人物を死なせることができるというとんでもないものであった。
──しかしこれはやりようによっては逆に、人を護るためにも使えたのである。
※この作品は『カクヨム』様のサイト上においても公開しております。
ジャンル:空想科学〔SF〕キーワード: SF的ミステリィ小説 アンチミステリの極致 名探偵の全否定 後期クイーン問題 ラプラスの悪魔 現実世界のゲーム化 小説の現実化能力 量子論SF ライトノベル 残酷な描写あり 最終更新日:2018/01/23 20:00 読了時間:約76分(37,623文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 8 pt ブックマーク: 1件 評価人数: 1 人 評価ポイント: 6 pt |
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