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作者:雉白書屋/作品情報/Nコード:N5435JH
短編 |
とある一軒家。リビングのソファに座っている女はため息をついた。その瞬間、寒気がして、彼女は自分の肩をさすった。そこへ男が一人やってきた。
「ねえ、ひざ掛けを持ってきたよ。寒そうにしていたよね?」
「え、あ、うん……ありがと……」
「いいんだよ、それで他に何か僕にしてほしいことはないかな?」
「いいの、ありがと。もう大丈夫だから」
「そうかい? でも本当に何もないのかな? ほら……」
「あっ、やめて! 今、妊娠中なんだから。この前説明したでしょ……」
「ああ、ごめん。でもさ、少し触るくらいなら」
「やめて。そんな気分じゃないの」
「ああ、そうかい」
――はぁ。
彼の頭の中で、ため息が浮かび、そして溶けて淀んだ。
彼女の妊娠は喜ばしいことだ。彼女からその報告を受けた時、僕も嬉しかった。でも、それからの僕に対する彼女の態度と言ったら……。
子供ができると女性は変わると言われているが、まだ産んでいないのに、こんなに早く彼女は『妻』から『母』に変わっただろうか……。そして、彼女はずっとこのままなのだろうか……正直、僕には耐えられる自信がない。
いや、違う。僕に急に冷たく当たるようになったのは、妊娠しているせいだ。ホルモンバランスが崩れて、ああ、いや、まるで妊娠が悪いことのように思うなんていけない。仕方がないことなんだ。いや、仕方がないだなんて、また僕はそんなことを……。
ジャンル:その他〔その他〕キーワード: 最終更新日:2024/07/27 15:00 読了時間:約4分(1,804文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 0 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 0 人 評価ポイント: 0 pt |
作者:さとのうとさ/作品情報/Nコード:N0007FC
短編 |
小林華子、25歳にして故郷からいわゆる神隠しというものにあって、知らない世界に降り立った。現在45歳独身のおばさん、育て上げた子どもは数知れず。最近の悩みは腰痛である。
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕キーワード: 異世界転移 神隠し? 孤児 孤児院? 産んでいないのに 血の繋がった息子 育児? コメディ ヤマなしオチなし 最終更新日:2018/10/26 23:26 読了時間:約11分(5,457文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 非公開 ブックマーク: 16件 評価人数: 非公開 評価ポイント: 非公開 |
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