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作者:NOVENG MUSiQ/作品情報/Nコード:N4734KV
完結済 (全3エピソード) |
潮に沈む都市・潮都。
毎年ひとりの「花嫁」が“沈婚祭”に捧げられ、言葉を封じ、潮に溶けて消える。
選ばれたのは、誰かの代わりになるはずではなかった少女・山海海子。
誓い、観測、沈められる者と見届ける者。
「どうして、また見られているの……?」
あの子の名前が口をついてほつれたとき、海子の中の潮位が静かに狂い出す。
──花嫁は、誰だったのか。
──誓いは、本当に一方的なものだったのか。
黒い傘を差し出す男、蟹の指輪が光るその手。
蜂灯を手に、静かに海子を見つめる小さな子ども。
すべては「沈む」ために整えられた儀式だった。
潮の都市の祝祭と呪いに抗う少女が、「誓いを裏返す」選択を迫られる異世界恋愛ホラー。
登場人物紹介
● 山海海子
言葉の抜けた“からだ”に、誰かの役目を嵌め込まれた少女。
沈婚祭の只中に立たされながらも、その役割に違和感を抱き続ける。
ほんとうは「そうなるはずではなかった」ことを、身体よりも先に心が知っている。
観測されること、名前を呼ばれること、誓いを“裏返す”こと──
すべてに抵抗しようとする微かな意志が、沈む都市に波紋を描く。
● サルバートル・クラブリィ
黒い傘を差す青年。蟹を象った指輪を右手に嵌めている。
海子に傘を差し出し、名乗るでも命じるでもなく、ただ隣に立つ。
祭儀や都市の構造に深く関わっているようだが
その真意は読み取れないまま、雨に溶けていく。
● 花谷光
海子が“思わず口にしてしまった”存在。
見つめる、観測する、あるいは見届ける──
どこまでが過去で、どこからが現在かもわからないまま
蜂灯の光に照らされて静かに立っている。
誰も「役」を与えたはずのないはずの彼女の微笑みが、儀式を撹乱する。
● 蜂灯の少女
蜂の形をした灯りを抱える、小さな子ども。
言葉は発さず、ただじっと見つめる存在。
光か、証人か、それとも式典の一部か──
沈婚祭を見つめる眼差しの中に、断罪でも祝福でもない“なにか”が宿る。
● 沈婚祭の花嫁
潮都に伝わる儀式の要となる存在。
言葉を捧げ、観測され、そして潮へと“沈められる”。
けれどその「役」を誰が担うべきだったのか
すでに言葉の糸はもつれ、祭の手順は“ほつれ”てしまっている。
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕キーワード: 異世界転移 123大賞6 スピアノベルス大賞1 パッシュ大賞 アイリスIF7大賞 ESN大賞9 夏のホラー2025 女主人公 沈婚祭 異世界儀式 花嫁と観測 最終更新日:2025/07/31 00:33 読了時間:約22分(10,864文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 0 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 0 人 評価ポイント: 0 pt |
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