召喚された少年レイジが持つ「呪い耐性」は、激レアだが使い道のない外れスキルだ。 なぜならこの世界には呪いが存在しないから。 しかし、勇者が魔王を倒してすべてが一変した。 全世界に致死性の呪いがばら撒かれ、人口の大半が死に絶えてしまったのだ。 こうして世界はあっけなく破滅をむかえたが、レイジはスキルのおかげでピンピンしていた。 それどころか強力な呪いをうけたことでスキルが覚醒。 呪われた世界を生き抜くための最強の力――神にのみ許された伝説の「光魔法」を会得する。 その後レイジは不思議な夢に導かれ、各地を旅して生き残った人々を救っていく。 ――これは、破滅後の世界で絶望を希望に変える、救世主の少年の物語。

致死性のウイルスと、小隕石群の襲来によりこの世界は一度終わりを迎えた。この日を人々は『終焉の日』と呼び、人々は恐怖と共に心に焼き付けた。そして三年後のとある初夏、『終焉の日』で幼馴染を失った少年は、白髪の不思議な少女と出会いを果たす。――偶然の出会いか、それとも作為的な巡り合わせか。この出会いがきっかけに、あの日から動き出した数々の物語が、徐々に全て繋がっていく。