侯爵家の娘であるカサンドラは、想い人である王太子の婚約者である。しかし、王太子は聖女を選び、カサンドラとの婚約を破棄してしまった。カサンドラは嫉妬に狂い、聖女に危害を加えようとして破滅する。 　壮絶な最期を迎える彼女は乙女ゲームの悪役令嬢だ。 　だが、乙女ゲームの世界を生きる彼女がその設定を知ることは決してない。 　――本来であれば。 　切っ掛けは虚空に浮かぶメッセージ。リスナーを名乗る彼らはなぜかカサンドラの未来を知っていて―― 　これは、愛情を知らずに育ったカサンドラがリスナーたちと出会い、幸せを掴み取る、愛と友情の物語。 　 　一章完結。二章は準備中。 ＊カクヨムにも投稿しています。 　今作は短編『子爵令嬢の破滅実況』を大幅に改稿、長編化したものです。そのため、設定など様々な部分で短編と異なります。