七海葉月はどうしてあそこまで落ちてしまったんだ。 悠理と新汰が見てきた幼い頃からの彼女の強さはいったいどこへ消えてしまったんだ。 すべてを負に引き込んでいく悪の正体が葉月の父親である七海昇吾だとは誰もわかるわけがなかった。何故父親が故意に娘を地獄に落としていくのか。 混迷のなか葉月を救うため悠理と新汰の絶望的な戦いが始まっていく。 そして協力するクラスメイトの猛禽の瞳の結城理玖と優等生の水樹椎奈はある違和感を抱きはじめる。 闇に生きる立花隆太と麗奈。 昇吾に利用され続ける愛梨沙。 観察を続ける菊田源蔵。 新汰の兄の賢治。 悠理に空手を習得させていく渡辺。 全てが少しずつ絡み合っていく。 果たして真実の愛とは？ ある者がいう、真実の愛とはどれだけ悶え苦しんでもその者とすべてを一対にさせることじゃないのか。 本気で人が人を愛したとき、最高の奇跡が起きるストーリー

この話しは2010年12月27日から始まる。この日、結城リクはある事を深く考えていた。あの時あの街にいた本当の悪を背負い込んでいたのはいったい誰なんだ？ 俺が殺すべき犯人は誰なんだ。 秋月悠理、須和新汰、七海葉月は同じマンションに住む幼なじみ。いつまでも仲良く有り続けたいと三人は願うのだが葉月の家族を襲った事件で狂いが生じてくる。 目撃をする立花隆太と麗奈。 日々なにかしらに怒っている源蔵。 街のなかに見え隠れする新汰の兄の賢治。 そして猛禽の瞳のリク。 悠理は空手と出会い強さに目覚めていき 新汰は悠理の放つ眩しさに目を細め 葉月は不幸の道へといざなわれる。 リクはすべて仕組んだ犯人は新汰だと意気込むが 果たして…

立花隆『天皇と東大』のまとめ。

ある晴れた日、立花隆人は静かに全てを失った。四肢の感覚を無くし、感情を現すことも出来ず、ただ思考を繰り返す無為な日々。世界に絶望し、それでも生を繋ぐ彼に、男は呼び掛ける。 「取り戻したいかい？キミの全てを」 これは、一人の少年の歪んだ冒険のお話ーー。