未曾有の地殻変動と天変地異が起きて出来た地図にはない大陸の中心にある広大な湖に浮かぶ島で、聖女と魔法使いが混乱を鎮める為に行動を共にし愛し合った先には悲しい別れ、不可解ではあったけれど、とある一族の長とその両親の死、子がまだ生まれて間もない故につなぎの当主となった次兄は、次代聖女を養女として迎えた。 その後は島の人間や魔法使い達は、湖の対岸の土地へと散って営みの場を広げていく。 ただ魔法使いの始祖としての役割がある以上、簡単には死ねないファウストは最愛の女を亡くしたまま、何を見続けるのか？

　赤髪の少女リシュは、銀髪の聖女が生まれるといわれているエフモント家の人間だが、その外見から『お前は聖女ではない』と家を追いだされてしまう。 　そんなリシュを拾ったのは、狼のパペット・ガブを手にはめた魔法使いグリースだった。 　だが会って早々に『お前はオレのものだ』なんてパペットのガブを使って甘い台詞を囁き、魔法使いになることを勧めるグリースに、リシュは戸惑ってしまう。 　聖女ではないと言われた私は愛される価値があるの？ 　彼の恋人になれば、幸せになれるの……？ 　魔法使いの弟子として側にいるうちに、彼がパペット越しで愛を囁く理由を知り、いつしかリシュもグリースに恋をするようになって……。 　全てを奪われた少女が幸せになれる道は聖女なのか魔法使いなのか。 　人生逆転を目指すラブストーリー。

その魔法使いは円卓の魔法使いに追随できるくらいだと言われた。 類まれな才能は魔法使いを救世主にした。救世主は様々な世界に呼ばれる。 さて、次はどのような世界に招かれるのやら。