平和を愛するネバーローズ王国の貴族令嬢フロンティアは、屋敷で気を失ったはずが、気がつくと見知らぬ町娘の姿で森の中にいた。 わけもわからぬままに助けを求めたのは、長く会えずにいた恋する人だった。 城仕えの兵になっていたクロスフォードに再会すると、事情を聞いて半信半疑の彼と一時のぎこちない時間を過ごす。そして小さい頃の思い出から自分はフロンティアだと証明し、ふたりで原因を探りに戻った屋敷で、自分の本体と敵国王子が仲良く寄り添っているのを目撃する。 このお話は各話でヒロインが変わるオムニバスシリーズの第三話と最終話になりますがこれだけでも読めます。 第一話を読んだ方には驚きの展開となっているかと思いますがハッピーエンドです。

「学園にいる間だけで良い。愛する人との思い出が欲しいんだ」 　真面目で清廉だと謳われているサミュエル王子は、残酷にも己の婚約者であるユリアに自分の本懐を告げた。 　ユリアは頷いた。頷くしかなかった。 　サミュエルを愛していたから。 注意事項 ・作者の好みを詰め込んだ話です。（ご都合展開） ・拙い文章です。 ・暇つぶしとしてお楽しみください。