私、ソフィア・アンブレラはこの世界が乙女ゲームの世界である事、自分がその作品の悪役令嬢に転生した高校生であった事を、花瓶に活けられた花を見て思い出した。 沢山の乙女達を萌えと涙で悶えさせた実績のあるシナリオライター、豪華声優陣、有名イラストレーター、ゲーマーならだれもが知ってる作曲家にボーカリスト。それら全てを終結させて日本中の乙女をトキメキの嵐に放り込む！ と企画の段階で大々的に宣伝されていた「ソルファンタジア」。 数々の実力派スタッフによって作り上げられ、発売後は乙女ゲーマーから賞賛の嵐となるはずだった。途中で制作会社が倒産しなければ。 そんな世界の空気悪役令嬢になって、推しの攻略不可魔王様と幸せになるお話。

高壁守はひっそりと世界を救ったというフィクションにありがちな実績を持っている。 ただし誰の目にも留まらず、ひっそりと救ったため彼は別に賞賛の嵐を浴びたわけでも名声を手に入れたわけでもなかった。 ――だが、彼はそれで良かった。 誰も知らなかったとしても、世界中の人々を救えたのだから… …などという高尚な理由はなく、人外的な力を持っただけの小市民だったから。 そんな力を隠し隠さず、今日も彼は現代生活を送っていく。 これはそんな彼の一コマ。 …時々他人。 ※作者の他の小説を読んでも読まなくても楽しめるようにしときます。

【ミッション「異世界に転生しダンジョンを攻略せよ」を受けますか？　はい/いいえ】 待望の新作ゲームのケースに入っていたカードに、そう書かれている。 高校一年のテルトは捻くれ者だ。だけど子供の頃はよくイジメられっ子や困ってる人を助けたりしていた。 ある時「良い人に見られたいだけだろ？」誰かの言葉に自分を曲げて、助けを求める人の前から逃げ出してしまう。その様子が友人に見られていて学校中に噂が広まり孤立、後悔から逃げるようにゲームにのめり込む様になっていた。 異世界で今度こそやり直したい……いや一度捻くれたら戻れないんだよ！　だったら！ テルトはカードの『はい』を選択し転生する。 かつてのトラウマから誰にも見られないように任務をしてるのに、何故か毎回誰かに見つかってバラされて褒められてしまう。 信頼できる仲間と共にダンジョンを攻略し知らぬ間に成り上がって行く！ スキル《ガードブレイク》を駆使して格上だろうと気に食わない奴らぶっ倒します！ ■全五十二話で一話目のみ５分割、二話目以降は３分割。 無事完結しました！