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作者:奥瀬/作品情報/Nコード:N2279CT
短編 |
宇都宮氏との戦いの前夜、関東の主、鎌倉府君足利基氏は、密かに笙を手にしていた。
合戦を前に、演奏はためらわれたため、音無しの曲を奏でる。また、伝授を許された秘曲「荒序」を、家臣にして笙友の高坂氏重とともに合する。
基氏は常に血と裏切りの中に身を置いた。幼いころの父と叔父の擾乱に始まり、自らも義兄や忠臣を滅ぼしてきた。
殺し合いに飽くことのない武士の性を厭いつつも、その運命に抗えぬ基氏は曲に己れの思いを込める。笙の音に秘められた主の諦念を知るのは氏重だけであったが、若くして病に倒れた基氏の死後間もなく、彼もまた自城を攻められ滅びるのであった。
ジャンル:ノンジャンル〔ノンジャンル〕キーワード: 南北朝時代 東国武将 足利基氏 高坂氏重 笙 秘伝の曲 シリアス 最終更新日:2015/07/01 22:03 読了時間:約7分(3,291文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 8 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 2 人 評価ポイント: 8 pt |
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