第一幕 将軍家定の場＊将軍家定の憂鬱＊ハリス公使と謁見＊家定条約締結にうなずく　第二幕 米国の大使ハリスの場＊舟橋、ハリス大使に伺う＊通商条約の交渉を開始＊ハリス江戸城に登城し家定公に拝謁＊家定の様子＊ご容態は御内密に　第三幕 老中堀田正睦の場＊舟橋、老中首座の堀田正睦に伺う＊条約調印の勅許得られず＊朝廷無視の不満＊井伊直弼が大老に就任＊幕府は四面楚歌　第四幕 井伊大老の場＊舟橋、井伊大老に伺う＊直弼何も知らされず大老へ＊勅許前に条約調印　第五幕　水戸藩主徳川斉昭の場＊斉昭ら不時登城＊調印無効と談判＊斉昭永蟄居　第六幕 孝明天皇の場舟橋、孝明天皇に拝謁＊天皇独立と皇統の護持を第一＊孝明前例のない拒否＊政治と外交の経験不足を自認＊幕府条約調印に踏み切る＊「戊午の密勅」＊孝明の「心中氷解」＊「尊王攘夷」が糸の切れた凧　第七幕　再び井伊大老の場＊舟橋、再び井伊大老に伺う＊天皇の「心中氷解」＊約束を守ったハリス＊水戸藩と薩摩の藩士の過激化＊大老の過激派藩士の弾圧＊大老「ポーハタン号」と「咸臨丸」に期待 お時間のある時、お読みいただければ幸いです。

「国を売ったのは、誰だ──」 時は令和。新総理・石井のもと、日本は戦後最大の通商交渉に臨んでいた。 米国大統領デラノとの「関税交渉」は、やがて未来を売る密約へと変貌していく。 繰り返される渡米と「お願い外交」。 日本の名で結ばれたその条約は、国民が知らぬまま、80兆円という巨額投資と共に未来を差し出していた。 一方、官邸の裏側で密かに動く者たちがいた。情報操作、親中議員、財務省の冷たい壁──そして、告発。 なぜ日本は、ここまでして従うのか？ 真相を追う記者、志を貫く外交官、そして絶望の中でなお声をあげる若者たちの姿を通じて、 国家とは何か、交渉とは何かを問い直す政治サスペンス巨編。 ※この物語はすべてフィクションであり、実在の人物・団体・国家とは一切関係ありません。

　現代の我々が普段何気なく食べているアイスクリームも、歴史に思いをはせながら食べると一味違った味わいになるかもしれません。万延元年（1860年）、日米修好通商条約批准の為に渡米した徳川幕府一行が、日本人で初めてアイスクリームを食べた時のお話です。