もう二度とやらないと決めていた弓道。友達に無理やり連れて行かれた弓道部の見学で神矢先輩に弱みを握られてしまい、入部することになった深凪。弓道はしたくないけど、強引で前向きな神矢先輩にだんだん惹かれていって……　だけど、弓道部は部内恋愛禁止という部則があって……！？

山手線に乗車したまま寝落ちし、ぐるっと一周してしまったとある会社員がいた。 帰る駅まで行くには途中で乗り換えるのが早かったが、彼はそのまま乗り続けて目的地まで行こうと考える。それは、いつもの日常とちょっと変わった行為であるのと同時に、────かつて失った懐かしい記憶の玉手箱を開ける行為であった。 がらんどうの車内で、共に乗り合わせたカップルの惚気話を聞きながら、街の風景を眺めながら、彼は様々なことに思いを巡らせる。 街を歩いた記憶、風景。目の前のカップルが抱える、つらい悩みや状況。そして、かつて失った自分の理解者。 目的地につくまでの、たった三十五分の旅の中で、彼は何を見つけるのだろうか。 卯侑様の「待ち続けの街」と対になっています。

何で、アイツが入れて俺が入れないんだよ！！ 恋愛なんて興味ない俺。 俺の１歩先を歩くアイツ。 部内恋愛禁止の野球部。 愛なのか？ 恋なのか？ 友達じゃないけど、 友達じゃなくもないけど…… 喧嘩したって、内心なんて言ってみなきゃ……！？