双子の兄オースは、弟ルースを守ることで自分の価値を感じていた。しかし、弟が勇者に選ばれたことを知り、その誇りは打ち砕かれる。「なぜ俺じゃない？」――嫉妬と屈辱に耐えながらも、村で鬱屈した日々を送っていた。 　そんなある日、蝶の魔物によって、オースの平穏な世界は崩壊する。全てを失い、瀕死の状態に陥った彼の前に差し伸べられた魔の手。命と引き換えに魔王軍の配下になれば、全てを変えることができるという甘言に乗せられ、その手を取るのだった。 　魔王の配下となったオースと、勇者として成長を遂げる弟ルース。正義と悪、それぞれの道を歩む双子の運命は、やがて世界の未来を決定づける対立へと向かう。 　選ばれた者と選ばれなかった者――その果てに待つのは、希望か、それとも――。 ＊＊＊ 基本的に、2週間に1度（日曜日）更新を予定しています

「お前は《ランスロット家》の、生涯の汚点である」。シユウが父親に言われた言葉である。 彼は両親とは似ても似つかぬ、黒髪に赤みがかった黒目、災いの権化とも呼ばれる〝厄災〟の痣を生まれつき持った〝不貞の子〟。そう呼ばれ、屋敷内外から皆に嫌われて生きて来たーー。 やがて母親が病死し、父親に「お前が殺した」と家を追い出され、母親の遺産でもある小さな領地で名前を変えて、辺境地の領主となる。 〝厄災の子〟がどんな人生を歩むか、知らずながらにもーー。

　影響し合う二つの世界、《リアレイト》と《レグルノーラ》。 　リアレイトからやって来た救世主が、破壊竜の脅威に晒されていたレグルノーラを救ってからから二十年。再びレグルノーラに危機が迫っていた。 　他人とは違う色が見える中学生・芝山大河は、自身が救世主の息子――“神の子”である事実を、レグルノーラの魔女見習い・リサに告げられる。 　二つの世界を行き来し、力の使い方を覚える日々。 　その中で大河は、自分が破壊竜の血を引く白い半竜であることを知ってしまう。 　近い将来復活するであろう破壊竜に対抗出来る力を持つと期待される一方で、その恐ろしい血に怯える人々。 　強大な力と凄惨な運命と戦いながら、大河は世界を救う覚悟を決めるが――…… ※「レグルノーラの悪魔」続編。 ※前作未読でも読み進められるよう構成しています。 ※カクヨムでも連載中。

家族は死に婚約者に裏切られた少年ユゼル・セイブルトゥリパは都市を追放された。魔物に襲われ天涯孤独に死ぬところだったユゼルは王国の近衛騎士団長アイリス・ユーデルフォートに命を救われ、名前をアイトに変え生きることに、それ以来アイトはアイリスに弟子入りし鍛えられ近衛騎士団ゼロ番隊隊長にまで昇りつめる。 そんなある日、国家転覆を目論む組織のリーダーがラフォール魔術学院に潜んでいるという情報掴んだ国のトップはユゼルに組織のリーダーの暗殺命令を下す。 そうしてユゼルはラフォール魔術学院へと入学する。

魔法国家ラディウス王国。そこの王子として産まれたセトに、最強の戦士と呼ばれる少女、アトナが側近として仕えることになった。そんなある日、光の国ラディウスは闇の組織に乗っ取られてしまう。その頃セトとアトナは、誤ってこの世の裏側と言われるアンブラ王国へトリップしていた。ラディウスで王になれなかったセトは、この闇の世界で王になることを誓う。悪の王になろうが王は王。主人公がいきなり闇サイドを目指す、魔法冒険ファンタジーです。