「英雄殿に生きていてもらっては困るのだよ」 魔王を倒した勇者はその夜、宴の席で暗殺された── エルフの血を引く王女シルヴェリカは魔王オルディミールの子を身ごもっていた。狡猾な彼女は生まれた娘を亡き勇者ベリアスの子と偽り、争いを避けるためと称して修道院に幽閉する。オリアネッタと名付けられた娘は美しい少女に成長するが、出生の秘密を知る者から性的虐待を受け、禁忌とされる魔術の実験台にされていた。腐敗した修道院の奥で混血児のオリアネッタは自身に流れる人間の血を憎むようになっていく。 そんなある日、修道院が死者の軍勢に襲撃される。 亡者の群れを率いていたのは、勇者ベリアスその人だった。※更新頻度は週1〜2回程度になります。※本作はアルファポリスに重複投稿しています。

致命的に向いていないのに乙女ゲームのヒロインに転生してしまっていたミスティア。 イケメンの攻略には興味がないし、誰を攻略してもバッドエンドに誘ってくる幼馴染のお兄ちゃんとも関わりたくない。 そう考えていたところで、前世の記憶のせいか、本来なら守りの力を発動して聖女と呼ばれるはずが、闇の力に目覚めてゲームのシナリオから完全に逸脱する。 悪魔召喚、無駄に上手くなる害虫駆除、一向に出来ないヒロインスマイル、やたら高い殺傷能力。 危険人物扱いされたり、遭遇した攻略対象に(悪)影響を与えたりしながら自由に暮らしていたら、魔女様と呼ばれていた。 やせいの こうりゃくたいしょうが あらわれた！ ▶︎にげる たたかう たすける ※挿絵は登場人物紹介のみ

※1章編集中 　地図上で南側に位置する場所にある小さな孤島。どこの国にも属さないその地の村で、亜人と人間の混血である少年ウルガーは暮らしていた。　 　家族や親しい人達に囲まれ、平和で穏やかな日々を送っていた彼の夢は、外の世界を旅し色々なものを見て回る事だった。 　しかしある日、島の外から現れた集団により平穏だった村は地獄へと変わり果ててしまう。 　島の人達を、家族を、殺され傷付けられた少年は、集団を率いていた男『ベルモンド』へと復讐を誓い、島の外へと旅立った。 　奪われた全てを取り戻す為に。憎い敵を殺す為に。復讐の為に。――そう、何かが少年の脳裏に語り掛け扇動する。 　海を渡った先の大陸にてウルガーは、呪いの刻印を持つ『魔女』の少女と出会い、故郷の島に惨劇をもたらした元凶である組織『魔導会』へと挑む。　　 　戦いの中で少年は、想いを託され、本当の倒すべき敵の存在に気が付き、復讐に塗れていた心を変化させていく。 　その変化が、強大な敵を生み出す事になるとは知らずに。