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作者:霧原零時/作品情報/Nコード:N4123KL
完結済 (全5エピソード) |
十五歳の誕生日。止まっていたはずのスマートフォンが、不意に光を灯す。
そこに表示されたのは、知らない番号と、たった一言のメッセージ──
「電話してください」
半信半疑でその番号にかけた少女は、受話器の向こうから、どこか懐かしい声に出会う。
それは、自分の母を名乗る女性の声だった。けれど、母は十三年前にこの世を去っているはずだった。
なぜ、いま、その声が届くのか。なぜ、自分は涙が止まらないのか。
波音の届く丘にひっそりと佇む、白い電話ボックス。
誰にもつながらないはずのその受話器が、ふたたび誰かの想いを結びはじめる。
交わされたのは、“最後の通話”ではなく――
「おかえり」を届けるための、たったひとつの言葉だった。
風が優しく吹き抜けるこの町で、今も小さな鐘の音が、そっと未来へ響いている。
ジャンル:その他〔その他〕キーワード: 現代 青春 現在ドラマ 短編 母と娘 15歳 最後の通話 静かな感動 泣ける物語 青春と再会 死者との対話 最終更新日:2025/05/15 22:53 読了時間:約18分(8,742文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 10 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 1 人 評価ポイント: 10 pt |
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