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作者:月白ヤトヒコ/作品情報/Nコード:N1329KK
短編 |
わたくしには、婚約者がいる。
どこぞの物語のように、平民から貴族に引き取られたお嬢さんに夢中になって……複数名の子息共々彼女に侍っている非常に残念な婚約者だ。
「……っ!?」
ちょっと通りすがっただけで、大袈裟にビクッと肩を震わせて顔を俯ける彼女。そんな姿を見て、
「貴様! 彼女になにかすることは許さんぞ!」
なんて抜かして、震える彼女の肩を抱く婚約者。
「彼とは単なる政略の婚約者ですので。羽目を外さなければ、如何様にして頂いても結構です。但し、過度な身体接触は困りますわ。変な病気でも移されては堪りませんもの」
「な、な、なにを言っているんだっ!?」
「口付けでも、病気は移りますもの。無論、それ以上の行為なら尚更。常識でしょう?」
「彼女を侮辱するなっ!?」
ヒステリックに叫んだのは、わたくしの義弟。
「こんな女が、義理とは言え姉だなんて僕は恥ずかしいですよっ! いい加減にしてくださいっ!!」
「全くだ。こんな女が婚約者だなんて、わたしも恥ずかしい。できるものなら、今すぐに婚約破棄してやりたい程に忌々しい」
吐き捨てるような言葉。
まあ、この婚約を破棄したいという点に於いては、同意しますけど。
「そうですか、わかりました。では、皆様ごきげんよう」
さて、本当に『恥ずかしい』のはどちらでしょうか?
設定はふわっと。
アルファポリスに掲載。
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕キーワード: 逆ハーレム 婚約者、どうでもいい 義弟 養子 養子に求められるもの 実子と養子の敵対 普通に考えたら…… こうなると思う 婚約破棄には 同意したい 微ざまぁ? 縁切り 最終更新日:2025/04/27 18:31 読了時間:約7分(3,401文字) 週別ユニークユーザ: 10,374人 レビュー数: 0件 総合ポイント: 14,420 pt ブックマーク: 522件 評価人数: 1,663 人 評価ポイント: 13,376 pt |
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