『神聖王国』の異名を持つフエナシエラに隣国のサヴォが突如として侵攻し、王都ラベナは陥落した。 辺境のアルタ村育ちの青年バルは、訪れていた街でその事実を知り、急ぎ村へととって返す。 その頃、処刑されたフエナシエラ王の嫡子カルロスは、筆頭騎士ホセと共に追っ手から逃れ、父王のある遺言に従い辺境の地アルタへと向かっていた。 そんな両者が出会うことで、歴史は静かに動き出す。 果たして誰がサヴォの手を引いたのか。 そして、その目的は一体何だったのか。 西欧中世風宮廷ファンタジー。 この作品は、自サイト『駄文館』及びiらんどにて『夜明けの詩　月夜の涙』のタイトルで公開していたものに加筆修正をし、改題したものです。 エブリスタでも公開しています。

強国頂城に小姓として上がった吾狼は、弱小国である圷城から所領安堵のために差し出された人質だった。 頂城周辺では、宮（みや）と呼ばれる者を頭目とした一団がその勢力を伸ばしつつあり……。 架空戦国ファンタジー この作品は、エブリスタに掲載しているものに若干の手直しをしたものです。

【進化 - 生物のゲノムが何世代にもわたって変化し、その結果として表れる形質が選択を受けて別の種や系統に変化すること。　- 生物学用語辞典より】 　本来、進化とは何十世代、何百世代、何千何万世代という途方もない時間をかけて徐々にしていくものである。 　だが生物が生きたいと強く願う時に発生する膨大な生命エネルギーを利用すればその場でその肉体を変異させることが可能ではないかと考えた科学者が居た。 　一生を研究に費やした彼が遂に完成させたのが『強制的進化ウイルス“Forced Evolutionary VIRUS”』。 　後に英語圏ではFE-V（エフイーブイ）、日本では『FEVIRUS（フェヴィラス）』などの略称で呼ばれるこのウイルスは、彼の手元を離れた実験動物たちによって瞬く間に世界中の生物たちに感染していった。 　多くの生物の進化を加速させたこのウイルスによって混沌の時代が始まった。 　野生生物たちの進化は想像を絶する勢いで、力を得て凶暴化する野生生物によって人類は自然あふれる田舎を捨て都市部を要塞化して立て籠もった。 　２０年後、世界中人口は全盛期の約３分の１程にまでに減少していた。 　 　いまだ加速する野生生物の進化から生存権を守るため世界は世界狩猟者協会“World Hunters Association”通称ＷＨＡを設立。 　そして各国からFEVIRUSによって進化し力を得た人類“ -EVOLVER-《イヴォルバー》”による特殊部隊を創ることを決定した。 　これは進化が加速した世界での生存競争の物語である。