俺は村人Aとして生まれ、村人Aとして生涯を終える筈だった。 なのに世界の流れで勇者にされて、行き着く先は詰みセーブ！？ 冗談じゃない、こんなループ……絶対に抜け出してやる……ッ！！

アラサー社会人のオレ、ある日唐突に事故って死にました。 気付けば生前の姉が子供の頃ハマってたロールプレイングゲーム『終わりを告げるデリータの旅』通称デリクエの世界に転生していて、しかも助っ人にして後の対立キャラとなる『フリージア＝イーリス・フォン・レーヴェ』通称フリージア。……の、母になっていた！ つうか出産時に意識が甦った！？ ゲーム『デリクエ』本編の前に自殺してたはずの旦那は何だかとっても楽観主義！ 哀しき対立キャラなはずの愛娘は自由奔放！ どうするオレ！　どうなんのよオレ！？ ※Ｒ１５及び残酷な描写ありは保険です ※初投稿、初作品です。よろしくお願いいたします。

　全てはアドューラという暗闇から始まった。何も無い空間から勇者バーンは生まれる。彼が持っていた唯一の大剣を振るうと、次々と見知らぬ者たちが生まれた。彼らは魔王に封印されていたかつての仲間なのだという。バーンは見覚えのない仲間たちに言われるまま、大剣で暗闇を割いた。気がつけば神秘的な森の中にいる。ここから彼らは、広がり続ける作者（まおう）という者の世界のなかで長い旅をすることになるのだが――

　主人公は寄生虫。 「最強の生物を目指せ」という本能の声に従い、次々と宿主を変えていく。 　そして遂に最強の生物に寄生したと思ったら――。