梅雨の時期に限らず、雨の日は憂鬱という方も多いことでしょう。雨が降らなければ水不足で困ることはわかってはいても、外出や行動に制限がでてしまいますものね。大人でさえそうなのですから、小さな子どもたちにとってはなおさら雨が止むのは待ち遠しいことに違いありません。
さて、この物語の主人公はちょっと偏屈な魔女のおばあさん。おばあさんは、雨を止ませることができる魔法の庭があるお家に住んでいます。ただし雨を止ませる魔法に必要なのは、元気いっぱいの子どもたちの想像力。そのため静かな生活を好んでいるにもかかわらず、毎回仕方なく子どもたちを家に招き入れ話をすることになっているのです。
子どもたちの突拍子もない想像に振り回されていたはずの魔女ですが、子どもたちの純粋な気持ちはいつの間にかおばあさんの心を優しく溶かしはじめて……。さあ、冒険の準備はできましたか? 雨上がりに外へ出かけたくなる素敵な作品です。