この作品は2つの視点で語られる。1つは神へ全てを捧げた少女と付き従う民達の、悲劇に耐えながら懸命に抗う戦記。もう1つはマゾゲー実況者いもでんぷんが睡眠と排尿に耐えながら懸命にポチポチする遊戯。この落差が堪らない。
最初に見たときは、衝撃的な設定にこれが神かと思ったほどだ。残念ながら「神=いもでんぷん」だったが。しかし、このでんぷんはただの炭水化物ではない。経験を活かした知識と神業のポチポチにより、選ばれし少女は怪しげに踊りながら鍛え上げられる。
敵を屠る神々しい剣さばきに神の奇跡を感じ、やがて人々は率いられていく。ああ、幸いなるかな。神は人を見捨てていなかった。人の祈りは届いたのだ。反撃はここから始まるのだ。進め人よ。例え傍から見たらピョコピョコ踊りながら少女を追いかけ回すおっさん集団だとしても。
シリアスもコメディも全力だから面白い。少女クロイと鬼神いもでんぷんの活躍をご覧あれ。