幼馴染のシノブ、アオイ、ヒロミの3人が久しぶりに出会うことで始まる、愛憎劇。 それぞれの思いが交錯する。倒錯する歪んだ関係。 嫉妬、愛、友情、快楽 最終的に…怒涛のラストを迎える。新感覚恋愛物語。

死ののちに開かれた眼差しが見つめるのは、誰の夢でもない風景。 記憶はほどけ、言葉は届かず、それでも存在は続く。 ――「生」とは何かを問いかける物語。

金魚は箱の中に暮らしていた。 その中には自然がない。 だから、不自然なエサを待つことしかできない。 エサが来るのを待っているだけ。 それで生きている気になっている。 本当は生かされているだけとも知らずに。 不自然な自然がある箱に暮らしていた。

長い闘病生活を終えて、ようやく学校に戻った松藤蒼（まつとう あおい）。 けれど、教室のざわめきは重くのしかかり、居場所を見つけられないまま日々が過ぎていく。 そんな蒼の前に現れたのは、金髪にピアスの少年・柴内颯太（しばうち そうた）。 明るくてまっすぐな彼との出会いが、蒼の閉ざされた心に少しずつ光を灯していく。 不器用で、ぎこちない。けれど確かにあたたかい――。 秋の風のなかで芽生えた、小さな友情の物語。

異世界転生に憧れた中年の、 異世界の舞台を使った喜劇。 お恥ずかしながら恐れ多くも、拙いけれど文芸ごっこをしています。 ※初の執筆のため、誤字脱字や拙い文脈があるため若干の修正が入ります。 ご了承ください。 ※タイトルの変更いたします。いきなりの変更で申し訳ありません。 大変ご迷惑をおかけいたしました。

地元では「優秀」と呼ばれていた。 狭い井戸の底で、俺は自分を特別な存在だと信じていた。 だが、都会の大海に出た途端、すべては崩れ去る。 授業にはついていけず、バイトでも失敗を繰り返す。 気づけば、俺の悩みすら誰もが抱える凡庸なものに過ぎなかった。 ――特別なはずだった自分は、ただの独りよがりだったのか。

とりあえずつらつらと気ままに重ねていきます。 ひとつ1000文字程度の短編集です。

絵画を描くように文章を作る。 モチーフは思想や観念、 キュビズムであり抽象でもある。 ただ感じて貰う作品です。 モチーフは皆さんで探してください。

　クリスマスに読んでほしい！ 　ちょっと遊び心で書いてみました『ホワイトキス』を聴きながら…… 　ポニーテールにライトピンク色の大きな耳が垂れたブタの顔が真ん中にあるカチューシャをし、セレクトモカのピンクニットのディズニーコーデのワタシは、この地球のピンク色のテロリストになるのだ……

作家の「彼」はその自意識に押しつぶされ、 真夜中家を飛び出した。 夜の闇の中を駆けながら苛まれる己の心。 そんな彼は、ズボンの中の一枚の原稿用紙に気付く。 それは先日自殺を思い立った時、衝動的に書き上げた 「自戒の手紙」だった。

彼はいつも静かで、目立たない。 周りに溶け込めず、ただ流されるように日々を過ごしている。 けれど、心の奥には小さな「夢」と「願い」が残っていた。 もし誰かが、自分を理解してくれるなら――。 これは、不器用で孤独な少年が、少しずつ他人と心を繋げていく、 ささやかな日常と淡い恋の物語。

彼は世界から許されないと思っていた。 しかし世界に裁くものは存在しなかった。 彼が見ていたものは"世界"では無く"社会"であった。 ある日あらぬことから、会社でセクハラの嫌疑をかけられた彼は、弁明する気力すらなく、自分に手をかけた。自殺だ。 運ばれた先のＩＣＵで、危篤となる。人を生かすための舞踏と癒しに囲まれる。それは死を恐れる人類が犯した禁忌でもあり、優しさの終点でもある気がした。生死を跨ぐ夢の中で彼は一体何を見るのか。

京都の町屋の娘であるすみは、家で住み込みで働く、佐伯という男に密かな思いを持っていた。だが、佐伯は姉であるたつのと仲が良く、すみはそのもどかしい思いを穏やかとは言えない思いで日々過ごしていた。

短編の練習置き場です。掌編が集まっています。

網膜色素変性症、かつては不治の病であり失明に至る劣勢遺伝病であった。 人生の途中で発病し、それでも社会人へと成長していった主人公の身に待っていたのは不安と苦痛の日々であった。 　すぐそばにいる他人に目を向けることなく、スマートホンから提供される無意味な情報に気を取られる盲目な現代人、1度、ゆっくり廻りを見て欲しい。

　これから書く探偵ものを、私自身の心の内と共に展開して行く、新しい作風でお届けします。探偵ものは私が中学生のとき、赤川次郎や西村京太郎などの作品を山のように読んでいます。今はないあのころの作風、世界観に似た新しい物語りができればと考えて見ました。 平凡な会社員が会社を辞めて探偵を心ざすが、イメージしていた世界とは違い、泥臭いヒューマニズムが展開して行く。調査の向こうに大型犯罪の影が…　警官よりも先に情報をつかみ、犯人を見つけ出せるか！ 　こんな感じで描き始めたいと考えてみました。

いままでに書いたほぼすべての短編・掌編をまとめています。ぽちぽちと上げていきます。

「翻車魚」と言う本を渡された。主人公は、この文を書いた人間が知りたくなった。渡された相手から渡された相手へと、彼女の秘めた思いと自分の腐った思いをさも同じように考えて……。

僕は変わり映えのない退屈な毎日を過ごしていた。大学入学後も、今まで通り普通に学生をして、家に帰ってネットサーフィンをして、唯一の生きがいである絵を描く。ただそれだけの日々になると思っていた。そんなある時、大学へ入学してすぐ始めたアルバイト先のオーナーから「話がある。」と言われ、僕の退屈な毎日は少しずつ変化を始める。

春の午後、突然の雨。 傘も持たず立ち尽くす詩音に、ひとりの青年がそっと傘を差し出した。 「入んなよ、びしょ濡れになんぞ」 生まれつき、音のない世界に生きる少女。 音に生きる青年。 数日後、街角のカフェで再会。 声ではなく、スマホの文字で交わす会話。 ──音楽は、どうやって感じているの？ 振動。景色。表情。 音はなくても、感情で感じることができる。 その答えが、彼の胸にひとつの旋律を生んだ。 「君にだけ届く音を作ってみたい」 夕暮れのスクランブル交差点。 巨大スクリーンに映し出されたのは──彼だった。 耳には届かない歌声。 それでも、心は確かに震えていた。 やがて彼は、無音の世界に自ら身を沈める。 君の世界に、どんな音が鳴っているのかを知るために。 名前も知らなかったふたりの距離は、 静かに、しかし確実に近づいていく。 0dBから始まる、静寂と旋律の物語。