両親を二年前に亡くした主人公のパトリが、両親の形見の食堂を引き継いで暮していた。 　知る人ぞ知る名店であり、たまにお客さんからはオカン食堂と呼ばれ親しまれていた。 そんな中、内乱状態の魔王領から逃げた魔王の娘シャリテと出会う。 　途方に暮れていたシャリテを見かねて食堂でご飯を作り、一緒に暮らし始める。 　パトリはお客さんの依頼を受け、思い出の料理を作りながら。自分にしか作れない料理を目指し頑張り、それをサポートしていくシャリテ。 　そんな二人がゆっくりと関係を深めていく異世界の食堂ラブコメディ

らっしゃい！ お客さん、ウチの品はどうだい？ 訳アリ品もチョクチョクあるが、そこはそれ、値段相応だし、お得だぜ？ まぁ、値段は張る代わり、たしかな性能の正規品がオススメだがね！

あるトラウマから眠りに忌避感を抱く青年・トーマは、真夜中に営業する幻想的なカフェ『星月夜』に吸い寄せられる。 店内では、美しい少年・スイがカウンターに座っていた。スイはこの店の店主だと名乗り、トーマにコーヒーを提供する。「ここは長夜を必要とする特別なお客にのみ開かれるカフェだ」というスイ。トーマは違和感を抱きつつも、静かにスイに促され、不眠の理由を語り始める。 そこには、幼い頃に死んだ兄が遺した、不可解な謎があった── 　

空想旅行社ラピエス有する異世界間旅行船オルテンシア号には、今日も不思議なお客様が乗船します。 現代から当日ご利用のお客様、ガラスの踊り子、月へと嫁ぐ花嫁。 そんなお客様が乗ったオルテンシア号の様子をオムニバス形式で描いていきます。 約10話程度で1エピソードとなります。 18：00更新 カクヨムにも投稿しています。

私の名前はメルヴィ。ラストダンジョン最寄りの村で、定食屋「メルヴィの小さな食堂」を営んでいます。 たまに勇者様や冒険者の方が立ち寄ることはありますが、基本的には村の皆さんがのんびりと食事をするくらいで、穏やかで暇な店でした。 ……あの日までは。 ある日、扉が開き、堂々と店に入ってきたのは――まさかのラストダンジョンの魔王バルゼオン様。 それ以来、魔王様は常連になり、さらには他の魔王様やその側近、関係者の方々まで次々とやってくるようになりました。 「私は普通の定食屋をやっていただけなんですけど！？」 次々と訪れる規格外のお客様に振り回されながらも、今日も私はご飯を作ります。 これは、魔王様の胃袋を支えることになった私の奮闘記。 〜庶民派魔王×苦労人店主の異世界グルメコメディ(後半ほんのり恋愛要素予定)不定期更新です〜

貧民の娘として生まれた私、タルトが、ある貴族家で下女働きをしていたところ、毅然としたお嬢様に拾われて、街中の店で働くことになりました。 お嬢様の名前はフランソワ、お店の名前は「フランソワの香り店」といいます。 お嬢様の導きに従って、私は、王都の外に広がる森から、薬草や香草を採取しては、薬や香水を調合する暮らしを始めました。 さらに、森の中に研究所まであって、フランソワお嬢様は、私に住み込んで働くことすら許してくださいました。 ところが、お店にやって来た、二組のお客が、私たちの生活に激変をもたらしました。 一つは老紳士に先導された、赤髪が豊かな貴婦人と、その赤ちゃん。 そして、もう一組は、フランソワお嬢様の弟夫婦(そして毒親の父)でした。 それでも、フランソワお嬢様と、私、タルトは、すでに決断していたのです。 この幸せな生活を、断固として、続けていく、とーー。 ※やっぱり、ざまぁ系のお話になりました。

　ここは天界。 　輪廻転生の理と多くの異なる世界を統べる所。 　その一画に、転生者へのアフターサービスやより良い世界の実現のために各地をモニタリングする部署「異世界カスタマーサービスセンター」は存在する。 　ここに多くの見習い天使が来たるべき時に備えて経験を積んでおり、苦情、要望、悩み事相談からバグ報告まで受け付けている。 　そこに配属された新人社員ナターシャの奮闘を描く。

時は、令和の世。政府は、除霊や解呪を認可制にした。そして、その資格を持っていながら、表に出ることはせず、街の路地裏でひっそりと格安で解呪の仕事を引き受けるちょっと変わった霊能力者がいた。そして、そのお客も少し変わっていて……。ちょっと笑える不思議な呪いから、悲しい残酷な呪いまで、様々な呪いを解呪する！（時には呪いをかける側にも？） ※R15は保険としてつけていますが、一部エピソードでは、残酷なシーンが含まれる場合があります

　強い魔法が世界を救う？　しばしばそうだ。けれど、人を生かすのは毎日の“当たり前”だ。清潔な水、あたたかな湯、眠れる空間、働き口、そして笑える余白。 　火力ゼロの土魔法士レントは、勇者パーティから「映えない」の一言で切られた。穴を掘る。配管をつなぐ。地盤を締め直す。誰も見ない努力だ。しかし彼の魔法は地脈そのものに触れられる――“大地の気配”を聴き、ほどよい場所に風の道を、ちょうどいい深さに湯の道を穿つ。 　廃坑で目覚めた古竜グラナイトは言う。「お前、管理人やれ。だが残業はするな」。竜のくせに労基にうるさい上司の下、レントは湯温の調整から菌の管理、排水の再利用、屋台の衛生許可まで、都市運営のすべてを任される。 　湯は人を連れてくる。人は店を作る。店は税を生む。税は街を守る。 　そこに貴族が利権目当てで現れ、神殿は「湯は神域」と主張する。剣でも魔法でもなく、レントが手にするのは条例集と図面。違法徴収？　無効。衛生不備？　営業停止。宗教と公共の線引き？　協定を締結。 　“暮らし”で強い都市は、戦わずして勝つ。 　お湯加減は極上、ざまぁは爽快。働く人もお客も竜も笑える、湯けむり都市運営ファンタジー、開幕。 主な登場人物 レント：土魔法士。地脈の“手触り”がわかる。基本温厚、図面は強気。 グラナイト：古竜。職業：地下街管理本部長。口癖「過重労働は敵」。 ミーナ：元行商の屋台主。現場叩き上げの実務最強。 ルシアン：王都神殿の若き司祭。理想家、線引き役に成長。 ヴォルケ：温泉利権を狙う貴族。最初の“ざまぁ”案件。

「お客様に未知で鮮烈な体験を！」がモットーのバスツアー会社。その斬新な企画に翻弄されるお客様たち。この物語はその両者が織りなす軌跡であり、わりとどうしようもない記録である。ちなみに、この会社は毎回倒産したり消滅したりします。（ネタバレ）私のショートショートに載せてたものを独立させました。カクヨム、noteにも投稿しています。

　ある日突然父を亡くした10歳の少女ジェマ・ファーニストは、黒ブタのジャスパーと街はずれの家で２人きりで暮らしていた。 　ジェマの夢は父、スレート・ファーニストのような所有者固定魔道具師になること。道具師の上位職魔道具師の中でも数名しか作ることができない所有者固定魔道具。それは特定の人物しか扱えない魔道具という希少なものだった。 　スレートが遺した書物、材料、人脈。その全てを糧に、ジェマはまずは道具師としての道を歩み始めた。 　街の人々のための家具や小物を作りながら、魔術を付与する練習をする日々。そのうちに街の人々だけでなく、森の民や精霊、動物たちまでお客さんになっていく。 　ジャスパーや仕事で出会う人々と関わるうちに、道具師としても人としても成長していくジェマ。順調な生活かと思いきや、その道は前途多難。 　何故か自分で素材調達へ行くことになったり、恋愛ごとに巻き込まれたり。友達もライバルも現れて、てんやわんやの大変だけど楽しい修行の日々。 　そしてジェマはスレートの死の真相、スレートも語らなかった母の存在へも辿り着く。 　これは父を失った少女が父の背中を追いかけて道具師から所有者固定魔道具師になるまでの軌跡の物語。 火・木曜連載

　母親が闘病の末、ガンで亡くなった。東京の企業に勤めていた私（小里康樹）は両親の経営する建設会社へ転職をして、日々、奮闘していた。「笑う」ことを何よりも大切にしている母は「大事な時、自分の頭の上に雨は降らない」という不思議な強運を持っていた。そんな母との日常や仕事で、私は素直になれずに母にも父にも不愛想ばかりしていた。 　添乗員として社会人生活をスタートさせた同世代の川原信弘も、初仕事を無事に終わらせたが、その後数年間の仕事でマンネリと彼女との関係で悩みを抱えていた。そしてもう一人、内装業に転職した志方健明も、怒りを買ってしまったお客様の対応からスランプが続き、精神的にも難しい時期を迎えることになる。 　「笑い」の力とその不思議な能力（？）を持つ優しかった母との思い出を辿る私。いつも笑顔の母を自分のせいで泣かせてしまったこともあった。一方、添乗員の川原は悩みながらも社運と彼女との未来を賭けたプロジェクトを成功に導くために奮闘する。また、売上ノルマを何ヶ月も達成できていない志方も、とある電話を切っ掛けに大きな仕事を得ることになる。ノルマ超え、スランプ脱出の大仕事が始まった。そんな悩み多き２人の青年が出会ったそれぞれの人生の転機の時、空は晴れていた。

一人が見れば妄想 　　二人が見れば現象 　　　　複数人が見れば世界となる 幼い頃から、幽霊が見える青年。 見える力を忌み嫌い、なくしたいと願う彼はある日、白銀の髪をもつ、美しい男と出会った。 『ようこそ、神霊事務所へ』 神や霊に関する悩みを受け付けるのだと、男はそんな事務所の所長を名乗る。 青年は知っていく。霊とは？神とは？そして、自分の力の正体を。 お客様は人間だけとは限らない。 人と、霊と、神が紡ぐ、この世のお話。 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　私が働いている雑貨屋、primanieの店主はちょっとちっちゃくて、そこそこ変わり者で、かなり優しい。 　輝く銀髪に透き通るような碧眼。見た目は小さな子供のような店主さんで、まるで両親がいない間の店番のよう。しかしその実彼女は恐ろしいほどに熟達した、稀代の魔術師である。 　古ぼけたその見た目からか、決して客が多いとは言えないこの雑貨屋で働き始めて二週間。今日は珍しく、お客さんが来ているようだった。 　カクヨム、ノベルアッププラスにも掲載しています。

25年8月　連載再開、五章開始します 魔道具好きの王子に見初められるため、姉に魔道具を作らされていたわたし。家族経営のブラックな魔道具店では引くほどたくさんの雑用を押しつけられて、もう限界！ 行き倒れたわたしは、『氷の公爵さま』に拾われる。 「こんな無茶をしていると、君、いずれ死ぬぞ」 「君が家から逃げるのに一番手っ取り早い方法は、私と婚約することだ」 ちょっとＳ気味な公爵さまの命令で、わたしは偽装婚約することに。 怖そうな見た目とは裏腹に、公爵さまはわたしのことを『伝説級の魔道具師』だと言って大切にしてくれるので、わたしはすっかり元気も取り戻せて、このままずっと公爵家に居着きたいくらい。 一方で、わたしがいなくなったことで焦った姉は、わたしがこっそり開発途中だった危険な技術を盗んで発表してしまう。 姉のしくじりで、実家の評判は散々なことに。 両親が借金を踏み倒して逃げたお店は、わたしが引き継ぎます！ お店のお客様は、姉の元婚約者の王子様に王女様、それに騎士団長のお嬢様？ わたしの魔道具はいつの間にか国中からとっても注目を浴びていた。 【書籍化企画進行中】

「ほら、ここなんかいいんじゃないか？　な？　な？」 「ふうん……」 　彼女が訝しげに返事をした。『どうせ、予約しないと無理なんじゃないの？』とでも言いたげな目つきである。 　まあ、無理もない。今日は彼女の誕生日。本来なら前々から行きたがっていた有名レストランでディナーの予定だったのだが、おれが予約をミスして、門前払いを食らってしまったのだ。 　彼女を宥めながら歩いていたところ、たまたま見つけたのがこのレストランだった。こぢんまりしているが、看板は洒落ていて照明も柔らかく、雰囲気は悪くない。……まあ、そう思い込むしかないのかもしれない。 　おれはまだつんとしてる彼女を背に、頭を掻きながらドアを押し開けた。 「いらっしゃいませ。ようこそお越しくださいました。当レストランの給仕長、室町と申します。お席までご案内いたします」

深夜三時のコンビニには、人間だけが来るわけじゃない。 猫耳の子供、雨を纏った女、牛乳パックから顔を出す小鬼——。 境界に建つ「ミカド八号店」で夜勤をする俺・斎藤蓮は、毎晩「非日常のお客様」たちに接客している。 商品を案内し、会計を済ませ、ときには異界の“裂け目”を札で封じることも仕事のうち。 これは、日常の裏側と繋がるコンビニで、俺が過ごす不思議な夜勤の物語だ。

辺境都市ノルヴァは王国の西の端。おそろしい姿かたちの魔物が跋扈する未開の地――“入らずの森”に面している。 入らずの森に生息する魔物を退治することで生活の糧を得る冒険者たちは、ノルヴァの最大の“お客さん”。 武器や防具、最先端の魔道具もすべての材料はここで仕入れられる。 サラは、かつては冒険者ギルドのマスターをつとめたほどの逸材だったが、わけあって名前を変え、引退した。現在は“星明かり亭”というちいさな宿の女主人だ。 今日も従業員を大切に。礼儀を知らない新参荒くれには洗礼を施しながら、サラは働く。 サラには目的があった。 宿屋の女将をしながらの副業――“隠れ星のギルド”と呼ばれる超難解依頼専門取り扱い業者団体。通商“裏ギルド”の経営をこなしながら。 ひたすら機を待っていたときに現れた青年は、あらかさまに訳ありで――？ ※全９話（約20000字）……の予定でしたが、２章が始まりました。のんびり更新していきます。 ※エブリスタでも投稿しています。 ※2025.4.12、２章終了。 ※2025.9.28、３章開始。

25才、今も昔も彼氏なしの私。 推し活のために、せっせと本業と副業こなしてきた私。 推し以外には時間を割く気はなかった。…はず。 だけど、心の中で爆睡していた夢見る夢子ちゃんがこの心の夜明けに気づき始めた。　 きっかけは、よく来るお客さん（同僚）で、意識し始めたら止まらない恋心。 とにかく、恋心に蓋をして地面に埋めて葬り、推し活に戻らなきゃいけません。

純喫茶ごーすてらへようこそ。 此処は時代錯誤の食事を提供する不思議な喫茶店。 店主はあくびを、看板娘は昼寝を、厨二病は口説き、ヤンキーは蹴飛ばす。 夕暮れ時に現れる不思議な常連客と繰り広げる日常が続いていく。 今日のお客様はどんな方なのか、楽しみにしながらお店は開かれる。 ※この作品はなしろ✗のるんの作品になっていますが、あくまでIfストーリーとなっております。 なし姫過激派やのるん過激派の方は「嘘憑き」を御覧くださいませ。