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作者:り(PN)/作品情報/Nコード:N3625JT
完結済 (全13エピソード) |
闇! その中にごく薄い靄が漂っている。よく見ると、それは光っていた。プラズマの発光。キラキラと薄く、闇と反応して…… 「エリア718に到着。これから〔非在〕領域内に突入する。こちらの機器の応答はいまのところ順調だ。この先追尾よろしく」『イグザ34了解。レート・レーザには良く見えているよ。こちらの装置にもまだ異常はない。確率変数も安定している』〔非在〕はその存在を知る少数の誰もが予期せぬうちに人体に巣喰う癌のように時空に点在して広がっていった。初の調査隊が向かった[非在]はノルウエー・フィヨルド先の海底百メートルの位置に発見されたものだった。時代を遡って最初にそれを観測したのは天体物理学者だった。異常な重力場領域として観測されたのだ。詳しい解析の結果、その原因は等価原理の違反であると判明した。重力質量と慣性質量の不一致が時空の重力異常として観測されたのだった。ある考えではそれは特殊なスピンとして素粒子内部に隠された空間または時間が部分的に開放された結果なのではないかと解釈された。その場合、観測された重力異常周辺領域には余計な時空が付随することになる。また重力異常領域ではヒッグス粒子の質量がユニタリティ限界を超えた大きさを持つ可能性もあり、その場合には確率の保存が破られる、すなわちその領域内では原因と結果(因果関係)が崩れてしまっている可能性も否定できないのだった。また、それが学者たちが今回の重力異常領域を〔非在〕と名付けた理由でもあった。『わたしたちをここに跳躍させた質量転移について疑問がわいたんです』調査隊員のひとりが隊長に告げた。「というと?」隊長が答える。『質量転移の観測依存性についてですが、あの式に出てきたオブザーバブル=可観測量の導出は間違った仮定の上に求められたのではないかと思えるんです?』「具体的には?」『わたしたちがすでにこの〔非在〕自体に包摂されているという可能性です』
ジャンル:空想科学〔SF〕キーワード: 非在 最終更新日:2024/11/14 06:40 読了時間:約34分(16,535文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 0 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 0 人 評価ポイント: 0 pt |
作者:ばーでーん/作品情報/Nコード:N6244HU
短編 |
量子力学は、右往左往の上で完成した自然科学の理論です。世の中に、誰一人、分かっている人はいないと言われています。分かっているという人がいたら、それは、職業柄慣れただけだと思われます。なので、この詩は、分からないはずの詩です。私も分かっていません。
ただ、量子力学の原理に従うと、なぜか、元素の周期表や化学結合や物質の性質、はたまた、核反応まで予測できます。反物質、クォーク、中間子、ニュートリノ、ヒッグス粒子等までもがその対象です。
ジャンル:詩〔その他〕キーワード: 電子 原子核 ドブロイ ボーア シュレーディンガー 方程式 猫 定在波 確率 確定 科学 トライ 問い 作詞 最終更新日:2022/08/25 12:00 読了時間:約1分(459文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 22 pt ブックマーク: 2件 評価人数: 2 人 評価ポイント: 18 pt |
作者:にのい・しち/作品情報/Nコード:N3284HQ
完結済 (全5エピソード) |
鏡よ鏡、鏡さん。なぜ世界を滅ぼすのですか?
***
いつもの朝。
男子高校生、涼真が身支度の仕上げとして全身鏡の前に立ち、不意に右手を上げると、鏡に映る自分も右手を上げた。
現実の自分と鏡の中の自分の左右が揃うことは、鏡の世界が反転していることを意味する。
涼真は不思議な現象の楽しさを伝えようと、後輩彼女の風花へ連絡すると、彼女も同じ現象を経験していた。
それとは別に日本を含めた世界で交通事故が一斉に起き、地球の交通は全て停止。
原因は鏡の反転。
次第に世界は鏡の反転により文明を維持出来なくなり崩壊し始める。
鏡の異常はあらゆる場面に及び、眼球の病気、スポーツと娯楽の衰退、超集中豪雨、空に街の蜃気楼、放射線による被爆を起こさせる。
激変する社会でも、小さな幸せを育んでいく涼真と風花。
変わる世界で主人公の涼真は何を見つけるのか?
ジャンル:パニック〔SF〕キーワード: 天災 鏡の反転 少年少女 量子論 ヒッグス粒子 SF 最終更新日:2022/05/22 20:00 読了時間:約12分(5,979文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 1件 総合ポイント: 60 pt ブックマーク: 10件 評価人数: 4 人 評価ポイント: 40 pt |
作者:塩沼 哲 - Tetsu Shionuma/作品情報/Nコード:N5268CD
短編 |
30年前の記憶。
あの寒い日の夜に出会った彼は誰だったのか。
本当は最初から分かっていたのかもしれない。
iPS細胞とヒッグス粒子の存在確認によって、世界は大きく変わった。
現在の思考と30年前の記憶が時空を超えてリンクする。
※自身のブログ "Tetsu Shionuma - No Challenge, no success" からの転載です。
ジャンル:空想科学〔SF〕キーワード: 近未来 SF 時空 記憶 未来 過去 時間 ヒッグス粒子 iPS細胞 星球大賞 相対性理論 タイムトラベル 宇宙 旅行 短編小説 最終更新日:2014/06/10 04:33 読了時間:約9分(4,252文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 6 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 2 人 評価ポイント: 6 pt |
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検索時間:2.5815570秒
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