[-1-]
作者:俤やえの/作品情報/Nコード:N7207HL
短編 |
一七七〇年五月十四日、コンピエーニュの森にて。
アントワネットは自分の夫となる少年をすぐに見つけた。それは道行きに女官長から「ベルサイユ人らしからぬ王太子」と聞いていたからだった。
ずらりと整列した青年貴族は、みな派手な格好をしていた。
白い髪粉をふりかけた鬘《かつら》、大げさな飾りのついた帽子、白粉を塗りたくった化粧。その誰もが軽薄な笑いを浮かべている。その中に、静かな眼差しがひとつ。
金糸でふちどられた青の上着をさらりと着こなし、アントワネットを無表情で見つめる少年がいた。彼は髪粉もかけず化粧もしていなかった。
花嫁と花婿の目が合ったことに気付いて、ルイ十五世は機嫌良くこう言った。
「王太子、王太子妃に挨拶を」
アントワネットも女官長に促され、歩みをすすめる。アントワネットは目をまるくした。
────マリー・アントワネットとルイ・オーギュストの出逢いとはじまりの物語。
★この作品はカクヨムにも掲載しています。(R15と残酷な表現ありは保険として入れました)
ジャンル:歴史〔文芸〕キーワード: R15 残酷な描写あり 史実 恋愛 政略結婚 マリーアントワネット ルイオーギュスト ルイ16世 フランス オーストリア マリア・テレジア コミックスピア大賞2 最終更新日:2022/02/04 20:00 読了時間:約20分(9,670文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 46 pt ブックマーク: 1件 評価人数: 5 人 評価ポイント: 44 pt |
[-1-]
検索時間:0.0062518秒
最新の情報と異なる場合があります。予めご了承ください。