とある街のとある通りに小さなお店がありました。 白い小さな花が咲き乱れる蔦に絡まれたその建物の軒先には真鍮の色褪せた看板がぶら下がり、そこには店の名前の文字がかろうじて読める程度には残っています。 ここは、『魔石宝飾加工店　フノスガルド』。 働くのは氷の加工師と呼ばれる、銀色の髪の表情の乏しい少女です。 これは、そんな彼女ととある戦士の物語。

　冒険者ギルドでも『役立たずのぼっち』と有名なリアンは、何度目か分からないパーティー追放を言い渡された。 　今後のことについて考えていたリアンは、ふとした拍子に物陰でなにかが動くのを目にする。その正体は、一人の幼い女の子だった。 　怯える彼女の首に付けられた『魔導の拘束具』を外したリアン。 　彼は身元の分からない少女――フランに、手を差し伸べるのだった。 　その後、フランはリアンの義妹を名乗るようになる。 　だが天真爛漫な彼女には、リアンに隠していることがあった……。 　これは、一組の義兄妹による物語である。 ※第一部完、と致しました。よろしくお願い致します。

　20××年、ある所に運だけが取り柄の佐藤 裕一が住んでいた。 　そしてある日、裕一の家族にある手紙が届く。 　その手紙の内容とは、まさかの異世界へ招待するというものだった。 　そこで裕一が手にしたユニークスキルは、全ての異世界を巡ることが出来る【異世界巡り】！ 　【異世界巡り】と権力を駆使し、裕一は異世界で好き放題！

　王都の片隅、平民街の端で一人の少年が暮らしていた。王都一の加工師である少年は、ある日川のほとりである少女と出会う。人を頑なに拒む少女。人好きの少年。二人は何度も出会う内に、互いに影響を与えていく。しかし平穏と思われた日々も続くことはなくて……。 　心の移り変わりを描くファンタジー（バトルはありません）。 　コツコツと書いている作品です。書き溜めがあるうちは不定期で更新していきたいと思います。感想をお聞かせください。