上田正樹の「悲しい色やね」を聞くと思い出す思い出

　雨がやめば ぬかるむ泥もかたまるが。 　雨が耐えれば、流れる川も渇いてしまう。

え？本来、転送された側が主役じゃないの？ 転送された世界は白の国と黒の国に分かれてた。その国の王である禁忌の子は眩しくて、悲しい色をしていた。 強くあろうとする王とそれを支える色を持つ者たち、王を壊したい白の者たち、全てを塗りつぶしてしまいたい黒の者たち。 訳が分からないまま巻き込まれていく転送された側の行く末は？

寂れた村に一人の少年が生まれた。彼は、人の感情を見ることが出来た。誰かが笑えば楽しい色が見えるし、誰かが泣けば悲しい色が見える。もちろん、恐ろしい色だって見えてしまう。恐ろしい色は怖い。だから彼は、自分の感情より人の感情を思いやって生きてきた。しかし、一五歳の誕生日を迎えたその日、少年は死を望まれ殺されかけた。殺意を前にした少年は、迷いながらも逃げた。逃げ続けたその先で、ある男と出会う。男の名はロジャー・シャンドル。利かん坊がそのまま大きくなったような旅人だ。「なら、私の手を取ると良い。自由だけが取り柄の旅だ。きっと、君の道行きと重なるはずさ」ここに、世界一ワガママな冒険譚が幕を開ける。

それが悲しい色、なのか？

夏の記憶には、どこか物悲しい色が重なっている。迷子になったまま、夏を見ているからか。花火がどこかで上がる。どこかで上がるから、ずっと、ずっと、探している。

動くことができない体になってしまった母を救うため何でも治すことが出来るハレン草を探す旅に出たリヒト。 その旅先で出会う人。それは心の内が悲しい色をしている人たちだった。リヒトは彼なりに手を差し伸べる。 出逢い、関わった先にあるものとはー...。 リヒトの旅の終わりにあるものとはー...。 人は出逢ってしまったら関わらずにはいられない。 これはそんな人である一人の男の物語ー...。

ファーストキスを、レモン味だと最初に言ったのは、誰だろう？ 僕のファーストキスは、そんなに酸っぱくはなかったよ。