超常の力を持つ英雄や怪物が跳梁跋扈する世界の片隅に、何の特殊能力も持たない女冒険者が居た。 　彼女の名はクレア・ディスモーメント。 　彼女は無能力にも関わらず、悪夢のような地獄絵図からも必ず生還し続けたが、彼女の受けた依頼は敵も味方も悲惨な目に遭うために、同業者から疫病神扱いされて孤立していた。 　しかし彼女はある日、殺処分寸前の売れ残り奴隷少女、ミサキと出会う。 　今日で終わる命にも関わらず、生きる努力を諦めなかった彼女に冒険者としての資質を見出したクレアは、ミサキを買い取って冒険者として鍛える事に決めた。 　されども疫病神と売れ残りに回る仕事はやはり地獄絵図。 　敵対する無敵の異世界転生者。降り注ぐ無尽蔵のダッチワイフ。阿鼻叫喚の一週間をループする町。黒歴史を飛ぶ魔法少女。身元不明の腐乱死体が産まれる山。人を愛してしまった殺人ロボット。 　 　絶望が嗤う地獄の底を、それでも歩き続ける彼女たちの目には、闇の中でこそ輝く『命』が映る。 　これより始まるは英雄譚に語られぬ、神に愛されなかった者たちの物語。神さえ見捨てた悪魔の贄を、見捨てなかった凡人の話。 　命よ、燃えて燃えて美しくあれ。

秩序を守る警察から国の敵へ！ ヒーローに憧れる羽原悠里は、ヒーローに姉を嬲られ、好きな女の子を連れ去られた。ヒーローはその権力によって事実をうやむやにし、のうのうと正義の味方として生きている。 悠里は警察になり、牙を密かに研ぎ続け、ついに機は熟した。 少女を救いだし、姉の無念を今、晴らせ！ たとえ、国の敵になり、蔑まれようとも信頼する仲間と共に、闇を暴きだす。 調子に乗ったヒーローに本物のヒーローの鉄槌を！ ※辛口でもいいので感想をくださると作者が喜びます！何卒…