母の最期の言葉『大切な話がある』。残された日記から浮かび上がるのは、歌帆の知らない家族の真実だった。 大学生の歌帆（かほ）は、母を亡くし、小さな骨壺を抱えて瀬戸内の島を訪れる。 そこには母がかつて暮らした家と、残された日記があった。 日記を読み解き、島の人々と関わるうちに、歌帆は自分の存在の意味に向き合っていく。 潮の香りと柑橘の匂いに満ちた夏、閉ざされていた記憶と秘密が少しずつ明らかになっていく——。 ※別サイトにも掲載しております。

【本当の最後の日記を読んだ時、あなたに届く暗号のメッセージ……】 最後の七夕、すれ違う二人の思い出が織り成した奇跡の約束…… 現在過去未来の全てが繋がり気付いた不思議な声の謎と日記の秘密、最後に伝えたかった暗号の想いとは？ 読み進むごとにプロローグや題名、さり気ない言葉の本当の意味に気付く、 〈誰も知らないある歌と、様々な奇跡の出会いから生まれた『明日《あす》への希望』の物語〉 主人公は春香《はるか》と3歳年下の悠希《はるき》。 二人は介護事業所の従業員と所長の息子として出会い、素直になれない関係ながらも誕生日が刻まれたお揃いのクマのぬいぐるみをずっと持っていた。 会えなくなる二人の象徴のような誕生日プレゼント…… 悠希の誕生日は七夕だった。 『君の声編』は、二人の視点の物語…… 別の人物と結婚した春香は、大掃除で偶然昔の日記と退職時に悠希に貰ったクマのぬいぐるみを見つけるが、「もう一度会いたい」と強く願うと二人きりの雨の夜に戻っていた。 聞こえた不思議な声……出会いからこれまでの回想の中で気付いた声の主と不思議なデジャヴの真実…… 会えない未来を知った春香は、もう一度だけタイムリープし奇跡のような約束をする。 約束の日に春香が渡したかった物、日記の暗号にも残したずっと伝えたかった言葉とは？ 『最後の日記編』は日記を読む悠希視点の物語…… 春香の本当の想いを知って涙を流す悠希は、隠された最後の日記のページを見つける。 不思議な声の本当の正体や全ての真実を知った悠希が渡したかった物、ずっと言えなかった言葉とは？ 『追憶編』は手紙を書いた日から8年後…… 全てを諦めようとした時、偶然聞こえた誰も知らないはずの歌をなぜか知っている春香の過去の回想から、出会いの裏側や日記、ある歌に隠された真実が明らかになる。 『リクエスト番外編』では過去の中のある秘密、誕生日や名前、場所の奇跡も明かされ全ての話が繋がっていく…… ○……春香《はるか》視点 ■……悠希《はるき》視点

「あなたが残るなら、果穂子は百年も千年も、永遠にまでいきませう──」 司書として働く六花はある日図書館の大机の裏にびっしりと書かれている日記を発見する。その日記の秘密を紐解くとき、ある少女の一生と、命を賭けた美しい仕掛けが動き出す。 ※第一話の挿絵は九藤 朋さんよりいただきました。