タラディンの王族には不思議な力が宿る。 第二王子スフィルは、王妃の侍女が産んだ子であった。しかし、五歳の時に力を暴走させ、東の塔へ幽閉されることになった。 隣国マスリーンが突如攻めて来たとき、スフィルの兄サズリエは彼の炎の力を利用することにした。 スフィルは命を懸けて、隣国マスリーンの兵士たちを退け、平和は保たれた。 物語はそれから十四年後、城の下働きの少女が頭を打って前世の記憶を取り戻すことから始まる。 前世は救国の王子、現世は孤児の下働きの少女。 少女は王子であった記憶を隠し、平穏な生活を送ろうとするが……。 続きは最後まで書いてから投稿します。現在ストック１２話。

　私アリスは前世の記憶を取り戻した。 　侯爵の地位を継いだ弟アルベールはシスコンをこじらせていたのだ。 　私は絶対に正体がばれないように振る舞っていたが、ふとあることでばれそうになる……。

ジャネットの新しい雇用主ーー旦那様はちょっと変わっていた。 仕事を始めてから二週間、辞めようかと思っていると彼女は前世を思い出す。 前世の彼女は旦那様の姉で、十七年前に彼を庇って死んでしまった。 鏡を見て自分に呼びかけたり、遺品のドレスや装飾品などの匂いを嗅ぐ、変態になってしまった弟を普通に矯正しようとジャネットは試みるがその前にバレてしまって。 １人称。 アルファポリスでも投稿。 タイトルを少し変更(雇用主を旦那様へ、変態要素が足りないので「変態」をタイトルから外しました) 第11回ネット小説大賞一次通過作品。

ラダは前世の記憶のある少女だ。 前世は精霊の愛し子で、恋した王女のためにその命を投げ出した青年だ。 生まれ変わってからも精霊に愛される体質は変わっていないが、彼女は決めていた。今度こそは報われない恋はしないと。 けれども、前世の因縁は向こうからやってきて、彼女を惑わす。 前世を過去のことだと元王女はいい、前世で殺してしまった敵側の王子は彼女に罪を問う。 前世（過去）の償いをしようと、死の覚悟と決めるのだが、元王女がそれを止める。 元敵側の王子は、現在の立場、人生、愛によって、前世と訣別する。 今を精一杯生きようとするラダたち。 過去とは関係ない恋を思うのだけれども、そうもいかず。 そうしているうちに新たなる過去の因縁が現れる。 過去は過去だけど、一部であること受け入れ、ラダは遂に自分の思いを認める。 ノベルアップ+、カクヨムにも掲載。 86話で完結。 87話から100話までは番外編、後日談、前世の話です。

少女アンネは運がいい。 三歳の時に馬車の転落事故で両親を亡くし、五歳の時に預けられた屋敷が盗賊に襲われたのに一人だけ生き残った。そして辿り着いた孤児院で院長に襲われたところを、真っ黒の髪の男に救われる。 男は不老不死の魔法使いと名乗り、彼女に願いを叶えてもらうため、十六歳になるまで彼女を養うことを伝えるが……。 各話の長さがまちまちです。

ビビアナ王女の従者サリタは、ある日転んで頭を打って思い出す。前世は病弱な子爵令嬢で、たった13歳で病死したことを。そして、王女の弟のレジュス王子が、前世で初恋の相手アダンだとわかり、王女の従者だった彼女の生活は一変してしまう。 アルファポリスでも投稿。

　アイリア・ファートレンは下位貴族の娘で、王女殿下の乳兄弟にして侍女。 　幼い時から時々見る夢を自分の前世のように感じながら、母に言い聞かされたように自分の夢を「誰かに聞いた物語を夢の中で拡大解釈して追体験している」と思っていたのだが……。 　魔法国家を自称するラストーズの国でいつまでたっても魔法が使えず、第一王位継承者ながら立場を弱くしてしまった王女を守るために新たに配属された騎士に夢の中の想い人の面影を見て、「やはり自分は前世を夢見ていたのだ」と自覚したものの、現実は厳しい。 　だって、夢の中では大人であった彼は、現世では軽い言動をする騎士なのだから――。 　これは、現状に納得いかない侍女が騎士に苛立たしさを感じながら、王女とほのぼのしたり、教育係と愚痴りあったり、王位継承争いにほんのりと関わったりするようなお話です。