高校1年生、葵 慧（あおい けい）は、観察力と分析力を武器に、あらゆる状況の「先」を読む少年だった 全国レベルの薙刀選手として活躍していた彼は、大会出場を目前に控えたある日、通学中の事故により突然その命を絶たれる だが、彼が次に目覚めたのは、冷たい石造りの地下室── 聞き取れない言語、見知らぬ兵装、無骨な鉄と血の匂いが漂う空間だった そこは、中世ヨーロッパ風の異世界。魔法も神秘も存在しない、生身の肉体と武器による純然たる戦いだけが支配する世界 言葉すら通じない環境下で、慧は即座に状況を分析し、咄嗟に手にした鉄棒で迫る衛兵を打ち倒す 「ここでも“間合い”さえ掴めば、生き延びられる──」 この世界には「薙刀」という概念も技術も存在しない それは慧にとって、すなわちこの世界における「誰も知らぬ最終兵器」を意味していた だがそれは同時に、「異端」としての烙印でもある やがて慧は、自らの存在がこの世界の均衡を乱す“異物”であると気づく 既得権を守ろうとする王、見えない支配構造、理不尽に染まる軍隊と民衆── どこにも「正しさ」などない 彼は戦う。分析し、行動し、生き延びる。その先に、誰かのための理想などない あるのはただ一つ、「この世界に確かに自分は在る」と証明することだけ 命乞いはしない。奇跡にも縋らない 魔法のない異世界で、ただ己の肉体と思考で道を切り拓いていく 「“あり得ない”は、俺にとって存在しない言葉だ」 これは、武器と知略だけで抗う、少年の流浪戦記である。 英雄にも、反逆者にも、救世主にもならない一人の少年が歩む、“可能性の記録”

幼い頃、乗り物のニオイが苦手で…… 幼稚園バスや遠足で乗った電車の中で戻してしまった私は、乗り物酔いを克服するために鉄棒にぶら下がっていたら、スカートの中をワルガキに見られてしまった！！

　僕の通っていた小学校では、五年生の体育で習う「逆上がり」と「木登り」が必修だった。そして僕は、その両方できなかったと記憶している。 　男子生徒が多い学年だったことが災いした。男子の多くは野球やサッカーなどのスポーツクラブに通っていた。だからといって逆上がりや木登りができる理由にはならないが、運動神経はある程度鍛えられている。クラスに数名いる女生徒にいたっても、勝気な子がほとんどで、僕のように教室の隅で読書に耽る男子は下に見られた。 　これは僕の考えが至らない（弱くもある）ところであるけれど、それで他者を憎んだり、憎しみや苛立ちを覚えることはなかった。 ただ、他者と同じ景色を共有できないという刷り込みが、体育の授業がある度に行われた。なかでも木登りは（鉄棒以上に）、そういった僕の寂しさの象徴となった。

出来ない鉄棒を一生懸命に練習する いつしか一緒に練習に付き合ってくれる子がいてくれた 何度もチャレンジして出来るようになった私は、その子に話しかけるが、、、

　あたしには、よくわかんないけどほしいものがあるから。 　さかあがりを練習しといて、ほんとうによかったっておもう。

第一幕。 いつからか、ずっと追われている。 灼けついた砂浜を歩き続けている。 赤い怪人と青い怪人が、太い鉄棒で自分を殴るためにあとをつけてくるからだ。 森は茂みが濃く、波打ちぎわにはウミヘビがいて、逃げ場はない。 全裸なので体も足裏もヤケドを負っている。 ひたすらに苦しい。 なぜ、こんなことになっているのだろうか。 わからない。 自分が何者であるかすらわからない。 ただ逃げる。 だが、力尽きて追いつかれ、鉄棒に腕をへし折られる。 第二幕。 目が覚めると馬に引かれる荷車に乗っていた。 見たことがあるような、ないような山あいの道を進んでいる。 馬の手綱を握っているのは祖父だ。 頭がはっきりせず、自分の事さえまともに思い出せない。 しかし。 雲が異常な速さで飛び去り、入った田園地帯で見た異様な光景に、だんだん理解が追いつき始めたのだった。

頭に二本の触角。 青い、肌。 ピコラ星人であるタケルは、地球人に対してある『電波』を出すことで人の姿に擬態している。 しかし、極稀にその電波が通じない人間がいるのだ。 偶然、鉄棒をする『学ラン姿の青い宇宙人』を見てしまった志穂。 そして「本当の自分の姿が見える女の子」に一目惚れをしたタケルの、恋物語。 志穂を追いかけ転校してきたタケルは、志穂の目には青い宇宙人に見える。しかし、他の人間には相当整った顔立ち……いわゆるイケメンに見えているのだった。 すぐに学校中の話題となり、モテモテのタケルだが、志穂への想いを一切隠そうとせず志穂を追いかけ回し、愛を叫ぶ。 学園の内外で起こるキュンの数々と甘い囁き。 文化祭は舞台ロミオとジュリエット。なのにクラスのカースト女子に、悪徳令嬢の役にされてしまう志穂。 ロミオ役に抜擢されたタケルは、見た目とは裏腹の大根役者。 練習に付き合わされた志穂の前でだけ、素晴らしい演技力を発揮するタケル。 タケルを狙う牧野つばさは、ここぞとばかりに志穂に嫌がらせをするが、鈍い志穂は余り気にしてはいなかった。 本番、ジュリエット役のつばさがタケルにキスしようと目論むも、未遂に終わる。 怒ったタケルはアドリブで、ジュリエットではなく悪役令嬢を愛していると宣言し、全校生徒の前でキスまでしてしまう。 学校中で噂になる中、志穂はあくまでもマイペース。 しかし何故か急に来たモテ期。 勉強を教えてもらうことになった双子からも迫られる志穂。 やきもちから、更にグイグイ迫る青い宇宙人が、いつの間にか志穂の心の隙間に入り込んでくる。 学園ドラマあるあるが、青いだけでこんなに違ってくる！？ タケルの一途な愛と、志穂のちょっととぼけた返しが楽しいほのぼのラブコメ。 最高のハッピーエンドと、最高の青をご堪能ください！

　あなたが、さかあがりをしようと、にぎりしめた棒。 「それ」こそが鉄棒、なのでしょうか？

　何者にでもなれる気がしてた、あの頃。 　見据えるのは、空と、太陽と、雲だった。

詩集　　　 キリギリスの欠伸に　押し出された小春日　 かなたの昼下がり 鹿威し(ししおどし）コーンとリアル 妄想の音コトコト　静かに鳴ったのも幻 上喜撰の覚醒の香り　青空を突いた（覚醒より） 父母は逝った　　生あるものに　　 天のさだめある 慈しみ思いやる心　　それ宿命だと　　 地のさだめのはてに　　父母は逝った 巡り合わせ繋がる　　僕は運命という 仁のさだめのなか　（さだめより） この作品は「NOVEL DAYS]にも掲載しています。

インタビュアー・トクタが気になる人物にインタビューを行う「ザ・インタビュアー」シリーズ。第１弾は、惜しくも引退を決めた体操・鉄棒の奥平忠信。生い立ちから今日までを掘り下げる。

幼少期は定期券をわざと落とし、家族を守るため見えない敵と長らく戦い、メロンジュースであわや万引き犯になり、魚のいいっこで負け、ハミキンで鉄棒の大技を決め、道徳の時間には先生がキレ、ハレー彗星を見誤り次の76年待ちになり、初恋は年上の人で、天の声に支配され、怪鳥サダミンゴは存在すると言い張り、ざぶりゅーで不思議な目に遭い、魔法の呪文をかけられ、お祝いを中断され、トイレで座り往生し、かっこつけて病院で下半身丸出しになり、大学入学早々ファイヤーダンスを踊り、八つの宝玉をぶら下げ、のし袋でラブレターを送り、金沢でおじさんの写真を撮り、恋の超能力でワープし、夢の中で彼女の代わりに胸を揉まれ、スロットマシンにマカオからの帰路を賭け、カンボジアを命からがら脱出し、ベトナムでチャンスを逃し、タイで淡い恋をし、日中友好のためスケベになり、早朝三つ巴の戦いを繰り広げ、ブラジル人の奔放さに驚き、挨拶がないとひねくれ、就職しては信じる心で銭湯に臨み、第二思春期に悩み、無駄なビンゴゲームの司会をし、泣きながら車を運転し、長崎駅前で趣味の違う人に迫られ、牛丼を慎重に注文し、水神様に罰当たりなことｋオ樣「掘・海キ)タヲ上がる火柱を見、ネパールでチャイと引き換えにひどい目に遭い、バンコクでアイコンタクトをし、ベトナムでPUFFYを唄い、告白していないけど勝手に振られ侍になり、対馬に上陸し感電し、インドの大地にどうにか降り立ち、東京のホテルの廊下で裸になり、ゴミを何回出しても持っていかれず、財布を無くして八代参りをし、大病して自分史を書こうと思った男の話。 みな人生の試練と大きくも小さくも人生の転機。

校庭に居残り、逆上がりの練習を続ける小学生の男の子。 何度やっても駄目で諦めかけた時、目の前でツバメが宙返りする。 男の子は皆にウソツキ呼ばわりされている体育教師が言った、ある言葉を思い出す……。 （短編/小学生/ヒューマンドラマ）

小学校の記憶のかけらを拾って。

大人になってからもーー、滑り台とかブランコとか。 公園の鉄棒で逆上がりとかしたくなります。

　小学一年生のリュウとチサは、二人だけ逆上がりができない。だが、そこに謎のお姉さんが現れて……？

日常のなんということのない幸せ　思い出と　空想と　やさしい先生に形を借りて　わたしなりのしあわせの原型だったのかな　・・・？　登場人物、場所、出来事は架空です。いつもお付き合いいただきありがとうございます<(_ _)>(*^-^*)あくまでも日常の話です<(_ _)>(*^-^*)

　人生、いろいろ。 　人もいろいろ。

さかあがりに関する思い出。

異世界転移者の竜也は極度の運動音痴であった。必死に走れば転び、鉄棒をすれば空を舞う。神様のイタズラとしか思えない程の運動音痴。そんな彼が訳あって異世界に行く事になった訳だが、在ろう事か、魔法が支流となり剣士は化石と化した世界で運動音痴である竜也は剣士を選ぶ。 空もろくに切れず、野菜すら切れず、薪を叩き割る事も出来ない彼がある時に取得したのは無我夢中【デタラメ】だった。 必死に逃げれば逃げるだけ、不規則な躱しを可能とし。必死に攻撃を行えば行うだけ、型に収まらない奇抜な攻撃をくりだす。 そんな彼が異世界で目指すのはたった一つ。それは──