なろうに限らず、小説投稿サイトを続けていると必ず感じる後ろめたさ。
なかなか言葉にならず、モヤモヤとしたその感情の正体を、このエッセイは諭すように教えてくれる。

三部構成でとても読みやすく、論点も分かりやすい。
何より第三部の内容。
これは是非とも目を通してもらいたい。

後ろめたさを抱えたまま活動を続けていると、結局は燃え尽きて灰になってしまう。
どこかでブレーキをかける必要がある。

アクセルとブレーキ。
使い分けは難しい。

このエッセイはあなたのブレーキになってくれるかもしれない。
活動を楽しく続けるために、是非お読み頂きたいと思います。

連載完結済みの「冬野つぐみのオモイカタ―女子大生二人。トコロニヨリ、ヒトリ。行方不明―」をぎゅっと濃縮した小説。

「濃縮版の連載を始めます」という告知を見た時は、一体どうやってまとめるんだろう？という、好奇心とワクワク感。
でも、省略するシーンなんて無いよ？なんて思ったファンとしての心配。
読み始めると、そんな心配は全く不要。
見事なほどスマートに、そしてスピード感に乗せられてしまいます。
濃縮版といっても、キャラクターの心理描写、それぞれの思いが絵として浮かび、最後に散らばったピースのような謎がハマる爽快感。

まだ、この作品を読んでいない方には、是非、濃縮版から読む事をお勧めします。
この濃縮版は、作者様が「ここだけは外せないストーリー」として厳選して残したもののはず。
その後に完結済みを読むと、裏話的な楽しさがあると思いますよ。

とても理にかなっていると思います。

まずテンポがいい。
作者様ご本人がおっしゃっている通り、最初は作業的です。ハイテンポで話が進みます。
スタート直後のRPGみたいな面白みがあります。
一話の短さは賛否両論でしょうが、場面転換で区切られているので違和感はありませんでした。
むしろサクサク感に貢献しているかと思います。

次にストーリー重視になるタイミングがいい。
テンポが良いだけではそのうち飽きられます。
この作品の場合、しばらくしてストーリーが展開しはじめ、読者を飽きさせません。

よく陥る罠は『最初からストーリー重視で、誰にも見向きもされない』かと思います。
その回避方法を提示する一例が、この作品ではないでしょうか。

初めて書いた作品でランキング爆走。
そんなの都市伝説だと思ってました。
しかし、現実にあったんですね。

考えさせられることの多い、衝撃作でした。

エッセイが面白いのは、読むとその筆者の姿が浮かび上がってくることだ。
当たり前だ、だって頭の中や、日常を晒しているんだもの。

クモが死ぬほど嫌い。
妹のもらってきた猫の世話をする。
糠漬けが好きではないのに作り続ける。
姪の自由研究をひとり続ける。
ちょっとした一言にモヤッとする。
健康診断の結果を気にしながらスナック菓子がやめられない。
そんな筆者の日常が面白おかしく書かれている。

あはは、そうだよね、ということから、うそ～ん、ということまで。
等身大の筆者の姿がうかがえる。おひとよし、という言葉が似合うが騙されてはいけない。
なんとなく織り込まれている「毒」

この毒がなんともいえない個性を出している。美味しいものには毒がある。

あなたもそんなエッセイを味わってみませんか？

とかく親子の関係は難しい。なまじ身近にいるせいか、親も子も、一人の人間として互いにリスペクトしあうことが、思いのほか難しい。そもそも愛憎は紙一重であるのだ。

コロナ禍で、家族の距離が更に縮んだ2021年。流行語に「親ガチャ」が入っているのは当然の如くか。子供は親を選べないと言うが、親もまた、こうあって欲しい子にめぐり合えるかは、運次第と思えなくもない。

なろうラジオ大賞応募作品である本作は、主人公の視点で実母との葛藤が描かれている。最後の一文を読み終えたあなたは、主人公と共に泣いてしまうかもしれない。

きっとそれは、温かい涙である。

１０４２５９字の異世界恋愛。四章とプロローグ、エピローグがあり、適度な起伏があって、読みやすいです。

主人公は伯爵令嬢ティアレット。冒頭から婚約者のルルーシュに爆弾発言を喰らいます。

「ティアレット……私には愛する人がいる」

映像でしたらここでタイトルが出ます。

「婚約者に逃げられました。」

しかし、主人公にはルルーシュの弟フェルナンドが新しい婚約者として登場。

ここから先は楽しかったり、グダグダだったり、突っ込みたかったり、様々な展開を堪能できます。

主人公と婚約者も相当なものですが、周囲の人間たちも負けず劣らずなかなかです。お読みになり、不器用な恋愛模様を満喫して下さい。

夢や浪漫を売る商売。
素敵なお仕事です。
そんなお仕事の1つ、宝石屋さん。

自分へのご褒美だったり、大切な誰かのために贈るものだったり、宝石を選ぶ時、適切なアドバイスをしてくれる店員さんがいてくれたら、心強いですよね。
やはり高価な買い物ですから。

ずらっと並べられた宝石、宝飾品。
本当に良いものを手にするためには、良心的な店員さんの助けが必要なようです。
良いものをいっぱい見て、知識も持っていて、宝石が大好きで……。

どんなお仕事でも、そうなのでしょうけれど、最後は人柄なのだと思います。

こんな店員さんがいるお店だったら、話を聞きに行くだけでも楽しそうなんだけどなあ（買わなきゃ迷惑だろうけれど）。

婚約者に逃げられる。
それは本来であればとても不幸なことでしょう。
ですが、本作はそこからが本番なのです！！
主人公ティアレットの前に、代わりの婚約者として現れたのは、元婚約者の弟フェルナンド！
婚約者に逃げられたことですっかり自信をなくしたティアレットは、フェルナンドからも愛されるはずがないと最初から諦めムードだったのですが……！？

ここから先は是非、ご自分の目でお確かめください！
本日完結いたしましたので、エタる心配がないのも安心！
週末のお供に最適ですよ♪

分かりやすくて、キャラクター達の感情などはっきり伝わる文章。
早く続きを読みたいと思う程面白いストーリー。
個性豊かなキャラクター達。
欠点が見つかりません。非の打ち所がないです。
ラブコメ好きな方には、大いに推奨する作品です。
作者である佐伯さんには、僕も小説家を目指している身として、尊敬します。
小説家を目指している方達も、佐伯さんが書かれたこの
小説を読めば、大いに勉強になると思います(*^^*)
これだけ言わせていただきたい程、おすすめの小説です！

明治維新以降の日本は、土俗的価値観からの脱却こそが近代化だと信じて開発を続けてきました。
その考えは戦後の復興期においても同様で、日本古来の土着的風景が近代的な都市に作り変えられていくのを、私達日本人は誇らしく感じながら見守ってきたのです。

しかしながら、開発で消えていった物は土着的な村落の風景だけではありません。
村や集落に伝わっていた行事や信仰、そして住民達の思いまでもが、儚くも消えていったのです。

第一回小説家になろうラジオ大賞参加作品である本作は、そんな近代化の影で消えていった土着文化の哀惜が根底に流れるホラーで御座います。
ダムの湖底に沈んだ村落から、彼らはやって来る…