イチオシレビュー一覧

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自分にはできないと思うことでも、大切な誰かのためであれば頑張れたという経験はありませんか? なんとも不思議なもので、自分のためではなく誰かのためにこそ発揮される底力というものが私たちには備わっているようなのです。

この物語の主人公シーファも、大切なひとのために力を発揮したひとり。海に住む人魚のシーファの実の両親は、人魚の王さまと王さまに一目ぼれされた美しいエウレナという女性です。様々な事情から祖母に育てられたシーファは、両親のロマンスを知りながらもどこか遠い物語として認識していました。

ところがそんなある日、シーファの友人であるロメルが襲われ毒に倒れてしまいます。大切なロメルを助けるため、シーファは陸へ向かうことになり、そこで衝撃の真実を知ることになります。白の魔女、黒の魔女の秘密、そしてシーファの選択とは? 物語のその後をついつい想像したくなる作品です。
レビュー作品シーファの旅汐の音短編童話[その他]
 アンソニーは、容姿も良く、第三王子の護衛も任されるほどの地位があるため、貴婦人達から多くのアプローチを受けていたが、彼は残念ながら愛猫のスティラに夢中で、結婚する気は全く無かった。
 しかし、その態度から周りでは第三王子との仲が出来ているのではないかと有らぬ噂が立ち、それに第三王子がブチギレたため、こんな命令を下したのだ。
「お前が泣いて喜ぶ相手を見つけた。アンソニー、結婚しろ」
 命令で渋々公爵令嬢のベアトリスと結婚したものの、彼女は何とも猫に変わってしまうツンデレな女性で……。

 猫好きな人がこんな可愛い結婚相手を用意されたら、飛びつかずにはいられないでしょう。
 読者も同様に可愛いベアトリスに癒されてしまいます。
 これは不可抗力ですから、素直にその可愛さを受け入れましょう。
 その魅力にかかったまま、最後まで甘々な素敵な物語をご堪能ください。
 猫好きの方には必読の一作です。
ダークかつシリアスな魔法少女ものは多い。その中でも今作は、特にその要素を突き詰めていると思う。
魔法少女に協力する、ただの男の子の話。もちろん、何なるひ弱な人間では何も出来ないが、彼なりに武器を作って立ち向かう。そのアイテムも、現実的でありながらダークな雰囲気を出しつつ、さらに個性的でアイディアの勝利といった感じがする。

魔法少女と敵の戦いに、主人公という異物が入り込むことで、戦いの構図に変化が出てくる。戦い方に工夫が出来てくるだけじゃない。いつの間にか世間が受け入れてしまった魔法少女とは何なのかの、真相に迫っていく。怪しげな挙動を見せる妖精や、謎のメッセージ。ヒントは少ないが、裏に何かあるのは間違いない。それを探っていく感覚に、緊張感があって良かった。

現実に魔法少女が出てくればどうなるかの視点で書かれた描写も多く、リアリティのある作品で楽しめた。
レビュー作品魔法少女と違法少年百(難しい童話)連載中 / 全18エピソード空想科学[SF]
ストーリーの骨格が素晴らしい。
文体も好きなタイプ。
多分、作者は読書家なんだろうなぁ。

色々と詰め込まれたこの話の世界は、バックボーンを想像する気になれる。

桜の木のイメージとヤクザ者だったらしき老人の語口と、その望みの綺麗さ。
語部となるモノの人間へのカンショウ(干渉なのか鑑賞なのか)の手法は毒舌でありながら遥かに優しい。

桜という日本人の感覚をうまく溶け込ませた珠玉の短編だと、個人的には思う。
レビュー作品遥かの桜切子QBィ短編ノンジャンル[ノンジャンル]
ただいま連載中。
高2の夏ー
地方の田舎で農業高校に通う桜田風晴。民宿を営む彼の家に、東京の有名一流高校のミステリー同好会の一団が長期滞在することになる。彼らの目的は地元で死体があがらないことで知られた黒竜池の調査。その調査は、風晴とその家族の生活を一変させて、、、、、?
個性豊かな同世代のミステリー同好会のメンバー達。

面白いです。それぞれ個性豊かなキャラクターたちが立っています。
冒頭から主人公が黒竜池に落とされる。一体誰が彼を突き落としたのか?
犯人探しも面白いですが、高校生たちのひと夏の青春推理小説としても楽しめます。
秀逸で緻密な設定、自殺とみせかけて実は殺された可能性のある父親に戸惑う主人公。
誰かがポストに意味深な手紙を入れる。母親への疑問。今後どうなるのか目が離せません。
祖母を失い天涯孤独になってしまったセリアは、恋人のウィリアムから突然、求婚されます。
ウィリアムは「身内に不幸があったら、結婚を考える。よくある話だろう?」と言いうのです。
ですが、ウィリアムの狙いは明らかに、祖母がオーナー務めていたホテルの経営権……!
果たしてセリアの取る選択は……!?
この機会に、是非ご高覧ください♪
ストーリーは王道な悪役令嬢もの。
小市民から憑依型転生したラスボス級悪役令嬢が、小説のストーリーを捻じ曲げようと知識チートでわちゃわちゃしていく前半。
絶対的守護者の父の死と、否応なく政争に巻き込まれていき、シリアスを増していく後半。
現段階ではまだ完結していないが、ハッピーエンドに到達しそう。
魅力的なキャラと丁寧な書き方で、引き込まれて、魅せられる物語です。
 序盤の展開はやや既存の悪役転生ものに酷似しており、既視感を覚える読者もいるかもしれません。しかし、それを乗り越えた中盤以降の物語の広がりと、テイムスキルを巡る考察の深さは、その懸念を払拭するに足るものです。キャラクターそれぞれの個性も際立っており、特に主人公がテイムするユニークな魔物たちの存在は、物語にコミカルな彩りを添え、読者を飽きさせません。「外れスキル」の可能性を最大限に引き出す知的な戦略と、主人公の人間的魅力が織りなす物語は、きっと多くの読者の心を掴むはずです。

 1巻漫画の表紙には騙されましたが、読み進めると月山先生の画力・展開の素晴らしさに2巻発売日8月6日が待ち遠しい!
7933字の異世界恋愛です。

ヒロインは貴族令嬢のヴェリエル。物語はヴェリエルが婚約者である王太子ロガンツ(第二王子)に婚約破棄を宣告される場面から始まります。

その瞬間、ヴェリエルは前世を思い出します。尊敬する政治家の政策秘書だったことを。テロリストからその政治家をかばい、命を落としたことを。

かくてヴェリエルは病弱であるという理由で辺境の砦の主となった第一王子パリンダムと婚姻することになりました。

その頃ヴェリエルは政策秘書の血が騒ぎ出していました。簡単に色気にほだされ、政略結婚の婚約破棄をしてしまうロガンツにはこの国の未来は任せられません。

領民を思いやる心のあるパリンダムの方が適材です。それにパリンダムの姿は尊敬していた政治家を思わせて……

冴え渡る元政策秘書のヒロインの手腕。そして、ラストはハピエンです。
豆腐のきもち、という着眼点が、新鮮かつ画期的で良かったです!(^ー^)

個性溢れる視点で綴られる作品。
だからこそ唯一無二の魅力、味わい深さがあります。

とても印象的な詩作品でした。
好きな感じの作品です。

みなさま、よければぜひ、この機会にこちらの作品を読んでみてください!
老若男女問わずおすすめいたします!m(_ _)m
レビュー作品豆腐のきもち藤山さと短編詩[その他]