オレは禁断の森の奥、獣道で三匹の狼の様な魔物に追いかけられていた。
オレの鼓動は高鳴り、冷や汗を背中に掻き、息を切らして魔物に振り返る。
魔物は身体中から暗黒のオーラを放ち、紅く鋭い眼光に吸い込まれそうだ。
魔物は荒い息を上げて低く唸り、涎を垂らしながら、鋭い牙を覗かせ吠えて走ってくる。
舗装されてないので足元がかなり悪く、雨が降ったのか大小の水溜りが出来ている。
オレは前を向いてないので、前方不注意で盛大に水溜りを踏んだらしく、派手な水飛沫が飛び散る。
おかげでスニーカーが濡れ、靴下までも濡れて気持ち悪い。スニーカーが泥だらけだ。
おまけに水溜りを踏んだせいで、足を持っていかれ危うくこけそうになる。