イチオシレビュー一覧

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 餃子作りにつきものなのが、ネタと皮。大抵どちらかが、必ず余る。それを最小限、あるいは0に抑えられれば、それはもうスッキリするのだ。
 そんな餃子をたくさん作れば、それだけ達成感もある。だが、食べる人数が多ければ、苦労して作った餃子の山はすぐに消えてしまう。それに寂しさを感じることもあるが――すぐに消えてしまうということは、それだけ多くの人が餃子を食べられたということ。それだけ多くの人が、喜んだということ。

 ――餃子を作るために掛けた手間。そこから繋がる嬉しさや寂しさ。そんな気持ちの流れを、ありふれた日常の1ページから描き出したうたです。
レビュー作品ぎょうざのうたなななん短編詩[その他]
あくまでフィクションではありますが、読んでるうちに当時の「空気」のようなものが伝わって来た作品でした。

短いお話なので内容には触れませんが、時期は1860年代後半くらいをモデルにしているのかと。まさに江戸幕府が崩壊する直前、世間が混乱している頃です。

激動の時代だったあの頃の日本。日本を変えるべく奔走していた志士達のワンシーンです。
レビュー作品ある秋の日なななん短編歴史[文芸]
人生は道に例えられることが多い。
なぜなら人は、地に足をつけて生きているから。

歩く。

歩く。

歩く。

前を向く者、後ろを振り返る者、右に左に忙しない者、そして下ばかり見る者、それでも時には上を向いてほしい。居場所がない、孤独だと感じるあなたをきっと見ているから。詩的な表現で生み出される幻想的な世界観。それでいて人間の感情に訴えかけるようなメッセージが詰まった作品。
もういくつ生きると――彼女が迎えに来てくれるのか。
レビュー作品笹十三短編純文学[文芸]
人生で影響を受けた作品。

心に残る一冊。

これは〝今の自分だ〟

そんな物語に出会った時、人は大抵嬉しくなるものでしょう。本作は運命の一冊に巡り合ってしまったばかりに、病に罹ってしまった人間の物語です。

人生で辛いことがない人の方が稀です。本作の登場人物も悩み、苦しみ、そして物語の世界に逃げました。
しかしこれは希望の物語。待雪草の筆先が描く世界に耽溺してみては如何でしょう?

「毎日辛いんだよね」
そんな方々にこそ、お勧めしたいと思っております。

「名作と言われる本が読んでみたいんだけど手を出し辛いんだよね」
是非、本作を。翌日には本屋へ駆けていることでしょう。

本作は出版されていてもおかしくないほどの筆力を持って描かれています。冒頭を読んで、それからページを捲ってみてください。

いくつもの面白さが織り込まれた〝綺譚〟を、あなたも読んでみませんか?
レビュー作品贋作聖譚伽藍染三月完結済 / 全49エピソードヒューマンドラマ[文芸]
この少女は「この道」しかなかったのだろうか。
誰かが「甘いもの」以外の幸せを彼女に教えることができていたら、「この道」に辿り着かずに済んだのだろう。

少女ゆえの不安定さが彼女をここに連れてきてしまったのだと思うのですが、とても儚くて綺麗な作品です。

情景は透けて見えるのに、心の本当の叫びが聞こえてこない所がまた、とても上手な表現だなと感じました。

同じ作者さんの他の作品も見たくなった、悲しいけれど素敵な短編小説でした。

レビュー作品砂糖少女天童美智佳短編純文学[文芸]
ゲームデザイナーでペーパーアドベンチャーの大御所

スティーブジャクソンを彷彿させる作品だと感じました。

ソーサリーシリーズの第2作目『場西都市カーレー』を思い出しました。

これぞファンタジー

理不尽の中にもロマンあり

トルーキン先生も納得の作品だと太鼓判おせる作品だと思います。私ごときが、レビュー書くのもおこがましいと思いながらも、レビューさせて頂きます。
レビュー作品【完結】失われた都市ジャンタール ―出口のない街―ウツロ完結済 / 全148エピソードハイファンタジー[ファンタジー]
※この投稿者は退会しています
今作品は異世界にジャンル設定されていますが、私の印象ではハイファンタジーのように感じました。
作品のテンポがよく、会話文と情景描写がはっきりと別れている為なんだか映画やドラマを見ているような気分にさせてくれます。
そして、なによりこの作品の良いところ…それは台詞にあると私は思います。
言葉で伝えるのは難しいのですが、透明で尚且つ純粋なキャラクター達の会話を読んでいると非常に癒されます。
人それぞれ文章に対する見解は違うとは思いますが、ぜひ読んでいただき、この『癒し』を感じてください。
 裏ワザ。レトロゲームに慣れ親しんだ世代にとってはお馴染みの、その言葉は――異世界において、古代の力を引き出す秘術のことを指していた!
 コマンド入力で古代の魔法を引き出し、「裏ワザ」で敵を圧倒! シュールな空気と昔懐かしいコマンドが、この異世界を席巻する!
 レトロゲーム好きな方は、特に必見です。随所に散りばめられたネタの数々が、あなたに懐かしさと笑いを齎すことでしょう。
設定は普通の日常にダンジョンが現れたというありきたりなもので、他の探索者との差別化として「自分だけのダンジョン」を持っているというところはシンプルで良い。
ただ、主人公たちの特に何もない日常を永遠と見させられ、何かが起こるわけでもなく私たち読者が特に気にしていない世界各国のお偉いさんたちの話し合いの場面を何話も(飛ばしても大丈夫とはなってはいるが)書かれ、正直読んでいて苦痛(全話読んでるんだけどさ)。
ただただこの世界観を説明している資料を読んでいる様な印象を受けた。毎日朝食を食べている場面などを長々と書くことなどは必要なのか疑問。3人を尾行する会社員の話とかを読む限りけして文章力がない訳ではないののでもっと頑張ってほしい。
レビュー作品朝起きたらダンジョンが出現していた日常について……ポンポコ狸連載中 / 全617エピソードローファンタジー[ファンタジー]
 甘いものが大好きな少女。
 彼女は両親からもらう飴玉を、秘密の宝箱にしまって大切に大切に食べていきます。彼女にとってのそれは、両親の愛情そのものでした。

 彼女の目から見た世界は穏やかで、辛いことばかりが起こるのにどこか幻想的で。彼女自身が悲しむような様子は一切描かれませんが、それが一層、読んでいる者にとっては深く切ない気持ちを揺り起こします。

 優しい悲しみに、静かに浸りたい。
 そんな方へ。

 すぐに読める短編ですので、ぜひひと目読んでみてください。
レビュー作品砂糖少女天童美智佳短編純文学[文芸]