※本作品は性暴力シーンを含みます。苦手な方、または１８歳未満の方は退避してください。 　死ぬ前に、なんとしても彼女を見つけ出さなくてはならない。 　この物語は「死のうと思った」で始まり、「私は窓から射し込む陽の光に照らされながら、密やかにそう決心した」で終わる。 　舞台は二〇一四年の八月八日から、十月十五日にかけて。 　重度の精神障害を患い、自殺願望に苛まれながら、世捨て人同然の暮らしをしていた私は日々自宅と酒場を行き来する自堕落な生活を送っていた。そんなある日、夢の中のプールサイドでアッシュ・グレーの長い髪をした不思議な女と出逢う。 「人を探している」と彼女は唐突に、俯き加減に呟いた。 　名前は二見れな。私は彼女と夢と現実のはざまでささやかな交流を重ねていくも、彼女はやがて、 「わたしを見つけて、あちら側の世界で」 　と告げて、行方をくらましてしまう。 　二見れなを探すことを決心した私は思いもよらぬ境遇に立たされ、解決しようと奮闘する中で、様々な人びとと出会うこととなる。 　類まれなる美貌と財産を有しつつも、心に深い闇を抱えるサキ。その友人でいつも屈託のない黒崎彩夏。ずっと笑顔を絶やさずに図書館で働く気弱な吉名千那。そして両親に虐待されつづけた過去を持ち、今でもその影に怯えているハス美。 　彼女たちの導きによって、私は失踪した二見れなの存在に少しずつ近づいていくことになる。またその一方で、海辺で出会った同世代の青年と親しくなり、徐々に友情を深めてもいく。 　しかし突然にもその中のひとりが何者かによって殺害されてしまい、私はひどく困惑する。駅の多目的トイレによる密室殺人事件であった。さらに私はその被害者と親交が深かったことから警察にマークされる羽目となり、追われる恐怖、環境の変化、さらに身の内からくる懊悩により、次第に正気を失っていく。 「ケイコク、ケイコク、サガシビト、メイフニテマツ」とオウムは言った。 　自らを痛めつけ、いつしかその右手の甲には青黒い不吉な痣がこびりついていた。それは段々と熱を帯びていき、私は世界のねじれの渦の中でアイスペールからアイスピックを抜き取り、その手に握り締める。 「永遠に醒めることのないような夢」と彼女は言った。

推理も青春もノンストップ！明星高校の非日常へようこそ！ あらすじ 明星高校ミステリー研究会―― 非日常を見つければ首を突っ込まずにはいられない、変わり者たちの放課後。 部員はいつでも募集中、ご依頼は部室までお気軽に。 この物語は、そんな二人の高校生探偵が織りなす謎解き青春ミステリー。 「リカちゃん、リカちゃん、事件発生！」 「ミヤコ先輩、今はスマホ禁止ですよ」 「まぁまぁ固いこと言わずに、これ見てよ！」 ……おや？今日も彼女たちは非日常を見つけたようです。 あなたも一緒に、謎を追いかけてみませんか？ エピソード1　星月夜の密室 教室に突然現れた「星月夜」の黒板アート―― 誰が、何のために描いたのか？ 密室事件に芹澤ミヤコと信田リカが挑みます。 登場人物 芹澤ミヤコ 明星高校2年・17歳。長めのポニーテールがトレードマークのミステリー研究会部長。 相手の仕草一つ見逃さない鋭さと、情に流される優しさを併せ持つ。 子どものころ見た探偵ドラマに感激して研究会を立ち上げた。ブラックコーヒー好き。 信田リカ 明星高校1年・16歳。小柄で大きな丸メガネが印象的な副部長。 対面では声が小さいが、論理の組み立てでは誰にも負けない。 有名推理作家の孫で、幼少期からミステリー小説に囲まれて育った。カフェオレ好き。

　この世界には、もうひとつの「ここ」がある。 　中学一年生の類巣茉莉香は、どこにでもいる普通の少女──に見えた。 　だが、彼女の内側には“別の人格”が潜んでいた。名をトランキライザー莉理香。推理の天才にして、彼女自身の記憶が生み出した“冷酷な盾”だ。 　林間学校で訪れた山奥の旧研究施設。 　その夜、生徒のひとりが「首から下を捻じ切られた」異常な状態で密室の中から発見される。 　鍵は閉まっていた。窓も破られていない。誰も出入りした形跡はない。 　だが、それはただの密室ではなかった。 　“空間”と“亜空間”がわずかに重なり、ねじれていた──。 　時を同じくして、茉莉香の中で莉理香が目を覚ます。 　次々と起こる異常な死。 　ねじれる部屋、消える廊下、時間のズレ。 　犯人は誰か？　そもそも“どこで”殺されたのか？　この空間は、本当に現実なのか？ 　答えを知るには、もう一人の自分と向き合わねばならない。 　自分は何者で、世界はどこまでが“ここ”なのか。 　理性と狂気が交錯する、オカルト×本格×多重人格ミステリ── 《トランキライザー莉理香》、覚醒。

剣と魔法のファンタジー世界。王国騎士団の騎士として理想を掲げ働きはじめたジールだったが、腐敗した騎士団に幻滅し、団を離れる事を考えていた。だが、これを最後にと決めた任務で密室殺人事件の犯人に仕立てあげられてしまう。科学技術が発達せず、魔法が存在するこの世界で、彼に残されたのは、自身が磨き上げてきた観察眼を発揮する技術【三式観闘術】のみ。この【三式観闘術】を駆使し、自らの冤罪を晴らすため、ジールは難解な事件へと挑む。 上記あらすじは『異端審問官』編のものとなります。第二章以降はまた別の事件を描いています。 『カクヨム』様にも投稿しています。 2025/03/23　第二章完結。 2025/05/31　第三章開始。

『――異世界スゴロクへようこそ。』 　全てはこのひと言から始まった。 『――これは、ゴールを目指しながら様々な世界を旅するゲームです。』 　僕らは密室に閉じ込められ、このスゴロクをクリアしないと、ここからでる事ができない状況に置かれていた。 　剣と魔法のファンタジー、農業スローライフ、海賊が暴れる海、悪役令嬢。 　ルーレットを回し、様々な世界へ転移してミッションをクリアしなければ戻って来られないルールだ。 　誰がこんなゲームを仕掛けたのか？　 　その目的は？　動機は？　そして、僕らが選ばれた理由は？ 　全てが謎に包まれたまま、危険と隣り合わせの冒険に足を踏み入れる。 　……はたして、生きてこの部屋からでられるのだろうか？ ※本作は、ネオページにて『契約作品』として掲載しているものです。その為、更新頻度はかなり遅くなります。 もし気に入って頂けたら、ネオページの方にも遊びに来てください。と言うか登録して是非是非♡とかよろしくお願いします(*´▽｀*) 　

とある中学校の生徒会室で、昨年度書かれた生徒会日誌の一部が乱暴に破られていた。周囲の状況から、犯人は鍵や強引な手を使わず、施錠された生徒会室に侵入したと見られる。新生徒会長の千歳は密室の謎を突き止めるため、推理するのだが……。一方その頃、前生徒会副会長の赤佐は、心に深い傷を負った女子生徒を助けるため奔走していた。素人探偵、赤佐雅寛が活躍する〈生徒会〉シリーズ第13弾！

ジャネット・ワトサップ辺境伯令嬢は、突如として婚約破棄を宣言される。 王国が開いた舞踏会の場、相手は第一王子、コイニキール。 突然の事に混乱する彼女の目に飛び込んできたのは、ものすごい目つきで王子を睨む一人の令嬢だった……！ 明晰な頭脳、鋭い洞察力、磨き抜かれた観察力。 偏屈で、ひねくれ者で、へそまがり。 しかしエルフェンバイン王国一の名探偵。 推理令嬢と呼ばれる、シャーロット・ラムズ侯爵令嬢との、それが出会い。 王宮の常識上ありえない婚約破棄がなぜ成されたのか？「エルフェンバインの醜聞事件」 戦地から戻った英雄の乱心の謎を探る、「ヒーローの研究事件」 密室殺人の謎を解く、「マーダーラーの紐事件」 二人の令嬢が、エルフェンバイン王国で巻き起こる難事件を次々に解決していく。 快刀乱麻の推理劇、幕開けである。 （割となんちゃって推理です！！）

いつも通りマスターは片付けをし戸締まりをして1日を終えた。しかし、翌日、カウンターに置かれた謎のお金とが置かれていた。さらに緑のリボンが巻かれたスプーンが消えている！？ この密室事件にマスターと常連さんが力を合わせて解決できるのか？その時謎の男も来店してきてーー！？ 今回もほんわか日常ミステリーとして頑張りました。 ぜひお越しになられて下さい。

僕は探偵を営む汐入悠希の厄介ごとにいつも巻き込まれてしまう。 知り合いの刑事、梅屋敷さんが汐入を訪ねて来た。旅館で起きたある事件の犯人の逃走経路を推理して欲しいとのことだ。第一発見者は鍵を開けて部屋に入った。つまり密室だったという訳だ。 「暫く部屋に潜んでから逃げる、或いは駆けつけた人達に紛れると言う可能性もある」 「ふむ。ドラマなんかで良くありがちなやつだな。密室の謎はそれで良いんじゃないか？」 おいおい、汐入よ、そんな投げやりでいいのか？ 「そんなに簡単ならわざわざ汐入センセを訪ねてこない」梅屋敷さんは事の次第を説明する。ひとしきり梅屋敷さんの話しを聞き終えた汐入。 「よし。わかった」 「わかったのか！？汐入！」 「いや、ごめん。そういう意味じゃない。現場を見る必要があることがわかった。梅屋敷の話しだけで解るならワタシもアームチェアディテクティブを名乗れるが、流石にそんなに明晰な頭脳は持ち合わせていないからね。能見、ここの旅館、予約してくれないか？」 「えっ？僕が予約？」 いつもながら恐ろしい勢いで巻き込んでくるな。こちらの都合はお構いなしだ。 この謎、解けるのか？わかるのか？大丈夫か？汐入！

『残響シリーズ』は、静けさの奥に潜む不安と、過去から響く「残響」が現在を揺さぶる様子を描いた連作ミステリーです。 舞台は、「逃げ場のない閉ざされた空間」。その中で起きる密室殺人や不可解な事件を通して、人間の欲望・罪・記憶が浮かび上がっていきます。 主人公は、表向きは普通の大学生ながら、鋭い洞察力と先読みのような直感を持つ青年。彼は「残響」ともいえる微かな違和感や人の仕草を読み取り、巧妙に仕組まれたトリックの裏に隠された真実を暴き出していきます。

　高校２年生の朝日は、学校祭の準備物を探しに行くため、普段は使われていない旧校舎の倉庫へ向かった。 　しかし倉庫のドアが老朽化していたせいで、朝日は運悪く中に閉じ込められてしまう。 　そして、誰もいないはずの部屋の中からは物音が聴こえてきて……。 「誰か、いるの……？」 　……部屋の中には、先客がいました。 　

主人公の刑事・斎藤透は、ある豪邸で起きた不可解な密室殺人事件の捜査に呼ばれる。被害者は有名な作家で、豪邸の書斎で発見された。ドアは内側から鍵がかかっており、窓も施錠されていた。外部からの侵入は不可能。現場には謎の暗号が残されていた。 斎藤は、作家の親しい人々や使用人への聞き込みを進めるうちに、事件の裏に隠された驚愕の真実に気づく――被害者自身が仕組んだ完璧な罠だったのだ。最後の最後、斎藤は犯人と対峙し、緊迫の一瞬で事件の全貌を解き明かす。

「読者とガチで勝負する推理小説」は、どこへ行った？ 密室の毒殺、設定でぶん殴るトリック、ご都合主義の偶然……。数々の推理小説を読み漁ってきた著者が、積年のミステリ愛と、理不尽なトリックへの怒りを込めて綴る、読者への「誓約書」です。 「わかる、それ！」「よく言ってくれた！」──読みながら、あなたもきっとツッコミたくなる。これは、すべてのミステリファンに捧ぐ、愛とツッコミの偏愛エッセイ。さあ、あなたも「共犯者」になりませんか？ ※本作は仮定に基づいたエッセイであり、特定の作品やトリック設定を揶揄・批判する意図は一切ありません。

竜殺しの英雄として讃えられた領主、ガレス・ストーンハートが、完璧な密室で殺害された。辺境の地に左遷された孤高の捜査官カイル・ヴァーミリオンは、不思議な力を持つ新米捜査官リィナ・シルバーアッシュと共に、この前代未聞の事件の捜査に乗り出す。 なぜ英雄は死なねばならなかったのか。現場に残された謎の血文字が意味するものとは。そして、「消えた村」の不気味な噂と、大陸全土に広がる「世界の病」の正体とは。 偽りの神話を打ち砕き、真実の夜明けを求める、二人の若き探求者の旅は、やがて大陸全土を巻き込む戦いへと変貌を遂げていく。

蓬黎朝の宮廷――紫の簾に隔てられた内廷に、秋月麻乃は薬局仕として置かれた。彼女の特技は、人の体や薬、そして痕跡から真実を見抜くこと。 ある晩、若い側室が“密室”の浴槽で紅く染まった水に沈んでいるのが見つかる。表向きは水死。しかし体表の斑点や藻屑、浴槽に残る微量の砒素……麻乃の観察眼は、事件に不可解な痕跡があることを示していた。 現場に残された金の封蝋付きの紙片――それは詩の形をした謎の文書。「夜は薬を隠し、朝は嘘を裂く。貴女よ、黄昏を見よ」とだけ記され、差出人は“詠み手”と名乗る正体不明の人物だった。 麻乃は論理と薬学で事件を紐解き、宮廷に渦巻く恋情や権力争いを見抜いていく。しかし詠み手の詩はさらなる疑問を投げかけ、魔術なのか人為なのか、真実は揺らぎ続ける。 果たして麻乃は、紅に染まる宮廷の嘘を暴き、真実を手にすることができるのか――。

雨の夜、時計職人の河村健三の元に古美術商を名乗る田中という男が現れ、古い懐中時計の修理を急いで依頼する。

魔痕探知師ヴァンダインは、現場に残る魔法の痕跡を視る稀少な探偵。魔法都市の密室で資産家が死亡し、同室に裸の女もまた発見される。警察は即座に彼女を犯人と断定するが、ヴァンダインは部屋に残る三つの魔痕から真相を探り出す。

凡庸な少年は召喚され、幽閉された少女と密室二人きりになる。紡ぐ七日間、そして選択。少年と少女の物語が始まる。 （活動報告にてイメージイラストをあげています。よければご閲覧ください） （この作品はカクヨムにも投稿しています）

　毒蛇を巡る船上の密室殺人。 　夏休み。大学生になった荒草羊と立花照虎は、フェリーで長崎まで旅行に出かけることに。 　しかしそのフェリーの中で、知り合った蛇使い同好会の1人が密室で死体になって発見される。さらに部屋から、昨日までいたはずの巨大な毒蛇の姿が消えていた。 　これは殺人なのか、それとも蛇の仕業なのか……閉じ込められた船の中で、羊と蛇の戦いが始まる。

僕の目の前で【僕】が死んでいる。スタンドバイミーが早過ぎるけど一先ず状況を整理すると①死んでいるのは僕で間違い無いし、②それを観測している僕は生きている。（幽霊とかゾンビじゃない） そして③このホテルは密室で、僕は、【僕】と一緒に閉じ込められていた九重優作と木梨相羽さんと力を合わせて脱出しようとする。