[-1-]
作者:糸川草一郎/作品情報/Nコード:N7176CB
短編 |
重複投稿。
檸檬を見つめていたら、檸檬の貌が三椏渚男の顔になった。三椏渚男はぼくの恋人友永結衣をヴァレンタイン・デーの日に略奪して行ったかつての親友である。悔しいので齧り倒してやろうと大きな口を開けたら、「やめて!」と小さな声がした。
よく見るとぼくの手に持っていたのは、檸檬ではなく野球の硬球であった。そしていつの間にか左手にはグラブをしていた。周りを見回すとそこは甲子園球場で、ぼくはマウンドの上に立っていた。キャッチャーが近寄ってきてこう言った。
「杉野、気にすることはない。俺のミットへ向かって思いっきり投げろ。お前の剛速球なら絶対打たれないさ」。
ぼくは杉野なんて名前ではないと言おうとしたら、キャッチャーはマスクを被って戻ってしまった。塁はすべて走者で埋まっており、アウトカウントは2アウトだった。打者は阿部慎之助だった。ぼくが高々と振りかぶって投げようとすると、「やめて!」と小さな声がした。
ジャンル:ノンジャンル〔ノンジャンル〕キーワード: R15 檸檬 野球 裸の女 立川談志 富士山 空中戦 山本五十六 湯舟 信州上田城 真田昌幸 鉄砲隊 雷電 浅沼稲次郎 ハングル 最終更新日:2014/04/23 16:33 読了時間:約9分(4,057文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 24 pt ブックマーク: 1件 評価人数: 3 人 評価ポイント: 22 pt |
[-1-]
検索時間:0.3757679秒
最新の情報と異なる場合があります。予めご了承ください。