春の三日月の夜。 産気付いた妻を産婦人科まで送る「私」。 あの日も三日月が浮かんでいた。 「なろうラジオ大賞5」参加作品です。

今も膨張し続けているインターネット。異界を生み出す日は近いかも

２００５年、定年間近の海原テレビ記者戸田に殺人事件の連絡が入る。現場は凄惨を極め、捜査は難航していた。事件の謎を追う戸田は一人現場の山中に入る。そこには同じ海原テレビで働く榊守の姿があった…。 『海原テレビのミステリーハンター』誕生前夜を描く、神還師本編とは少し違った神還師を知る前の物語。

　名探偵に憧れる中学三年生、臺理沙（うてな りさ）。 　彼女はある日、自宅近くで起きた“きのこ博士”と呼ばれる男の不審な死に遭遇する。事件の鍵を握るのは、博士の邸宅で働く同級生・明日戸孝之。彼から話を聞いた理沙は、「初めての事件」として、この謎に挑む決意をする。 　現場には、数多くの奇妙な“きのこ”たち――そして、遺産をめぐる家族の緊張、過去の秘密、複雑な人間関係が渦巻いていた。 　かつて名探偵と呼ばれた祖父・臺清太郎とタッグを組み、理沙は一歩一歩、真相に近づいていく。 　その死に、偶然はない。 　“きのこ”と“光”、そして“沈黙の中の告白”が重なったとき、静かな邸宅に秘められた真実が明らかになる――。 　中学生探偵、誕生前夜。 　知識と直感を武器に少女が挑む、本格ミステリーの幕が上がる。