話の基本的な筋は王道の乙女ゲー悪役令嬢異世界転生物です。
メインのカップルが計4組、8人いて、それぞれが全く異なる恋愛模様を見せてくれます。
505ページの長い作品で、最初の300ページほどが序、残り200ページが破、急にあたるでしょうか。
序の段階が非常に長いと思われるかもしれませんが、そこで登場人物たちの日常生活と人物描写、そしてキャラクター同士の関係性をしっかり、いきいきと構築したからこそ破、急の面白さが際立ちます。
また、気がついた限りでは回収されない伏線というものもなかったと思います。
お話の途中途中で出てくる謎も必要以上にひっぱることなく筋の通った解答が示されます。
これだけの長い作品でだれることなくきちんと伏線回収が出来るのはしっかり骨子を固め、表現しきった作者さんの力量が確かだからと思います。
時に笑えて時に泣ける、本当に面白く魅力的な作品です。是非読んでみてください