このレビューを書かせていただいている現時点で、登場人物たちは小学生です。
小学生の子供たちの思惑、嫉妬、怒り、悲しみ、そして淡いけれどはっきりと輪郭を持つ恋慕の情が、生々しく描かれています。
読み手は、ここに描かれている人物の誰かに、自分自身の姿を投影してしまうかもしれません。
そして、自分が小学生だったころのことを思い出し、余りにも思い当たることが多すぎて、どきどきしてしまうかも。
小学生の世界なのですが、驚くほどスリリングであり、一度読み始めたら続きが知りたくてたまらなくなることでしょう。
子供って、大人以上に「人間」なのかもしれません。
心をわしづかみにされるような作品です。ぜひたくさんの方に読んでいただきたいです。