ぼくの肩書きは「臨床工学技士（Clinical Engineer）」── 医者でも看護師でもない、“命と機械のあいだ”で働く、ちょっと地味な裏方職だ。 ICUで聞き慣れたピーピー音。 あれは、機械が命の不調を訴えてる音だ。 ぼくらは、その音の意味を理解して、調整し、命を守る。 でもその仕事は、誰にも気づかれず、名前も呼ばれない。 「それ、AIでよくない？」 ある日、言われたそのひと言がきっかけだった。 ──なら、こっちからAIと組んで、新しい医療を作ってやろう。 そうして始めたのが、AIMEDというプロジェクト。 病院の外から、在宅医療を支えるサービス。 AIとセンサーを使って機器の異常を予測し、不安を抱える家族の声に応える。 誰にも任されてなかった“隙間の医療”に、ぼくたちは手を伸ばした。 初めは誰にも見向きされなかった。 でも、感謝の言葉が届くたびに気づく。 「ありがとう」って、こんなふうにもらえるんだ。 この仕事、やっぱりやっててよかったって思えた。 これは、ぼくが“すみっこ”から抜け出して、 ちょっとだけ前に出て、自分で選んだウインウインな未来の話。 目立たないけど、確かに命を支えてる。 そんな誰かの背中に、そっと手を置くような物語です。

第八回　アイリス恋愛ファンタジー大賞　一次選考通過作品に残りました！　 完結も無事にできました。ありがとうございます！ 　シナリオが進む事のなくなった世界。誰も知らないゲーム後の世界が動き出す！ 　大切な人の迷いと大きな決断。 　激震の王国で想い合うノエルとアレックスに迫る最大の危機！ 　大崩落、王城陥落。聖女と祈り。シナリオ分岐の真実。『悪役令嬢キャロル』に隠された謎。 　全てに繋がる最終章！ ーあらすじー 　８歳のお誕生日を前に、秘密の場所で小さな出逢いを迎えたキャロル。いつかの迎えを約束して別れた直後、頭部に怪我をしてしまう。 　巡る記憶は遠い遠い過去。生まれる前の自分。 　そして、知る自分がゲームの悪役令嬢であることを！ 　最悪の結末を回避するため。今度こそ後悔なく幸せになる為。誰も知らないシナリオへの道を歩み始める。 　子息になった悪役令嬢の成長と繋がる絆、戸惑う恋。 侯爵子息になって、ゲームのシナリオ通りにはさせません！＜序章　侯爵子息になります！編＞ 子息になったキャロルの前に現れる攻略対象。育つ友情、再開に揺れる恋心＜二章　大切な人！社交デビュー編＞ 学園入学でゲームのシナリオが動き出す。ヒロイン登場。混迷するシナリオ。絆も恋も波乱を迎える「転」の章＜三章　恋する学園編＞ ※複数投稿サイト、またはブログに同じ作品を掲載しております 初投稿で拙いところも多々ありますが、一話から結末に向けて欠片を積み重ねる「再読が楽しい作品」を目指したいと思います