深夜の国道を走る一台のスポーツカー。
運転手は深夜のドライブを楽しんでいた。
なんといっても、じっとりと不気味で、それでいて美しく鮮明な情景描写。
それこそが臨場感を醸し出し、文章を追いながら、この物語の行方はいったいどこへ辿り着くのだろう、とハラハラとさせられます。
高速道路の様子。
運転手の男。
助手席の彼女。
そしてインターの料金所で待ち構えていたパトカーに警察官。
さて、この物語の行方は――。
最後まで静かにじっとりと。
そしてじんわりと恐怖が迫る
ひっそりと闇に包まれた世界に踏み入れた後、さて、同じ世界に住むはずの隣人は、果たして本当に同じ世界に住まうのだろうか。
そんなことが思い浮かんで、ぞっとするようなお話です。
1000文字の中に閉じ込められた「なにか」。
蓋をあけて、飛び出してくるもの。
ひたひたと余韻の残るホラーです。