なろうラジオ大賞参加作品です。短いのですぐに読めます。
行きたくもない移動の先。
辿り着かなくてもいいけれど、行かなきゃいけない毎日の電車通勤。
それなら束の間の空想を。
流れる景色にひとつ加えるだけで、心が少し沸き立つ。
いつもは忍者。
けれど、想像の彼に飽きてしまった。
寒い冬。
今日も風が冷たい。
それなら、いっそ南国の常夏にいる彼を妄想しよう。
だって、私の想像だから。
空想の世界でなら、私は神だ。
存在しない波を作り出して、存在しないサーファーを思い描く。
さあ、見ているから今日も制覇してよビッグウェーブ!
今日もにやりと不敵な笑みを浮かべて私を見る。
そんなサーファーの彼の波乗りを今日も車窓の景色で妄想する。
読み終わった後に、あなたの見る景色が変わるかもしれない。
こんなレビュー読んでないで、さあ、本編を読んで読んで!