イチオシレビュー一覧

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本作は追放されたエルフの幼女マリーベルが主人公になります。
生まれ持ったその身体能力や魔力は規格外。
性格もさっぱりとしていて、ちょっとヤンチャなところが主人公でありながら愛くるしいです。

そんなマリーベルが辺境の人間社会へと入り込み、義姉ローズとの親友関係をベースに少しずつ成長してゆく物語になります。

で、レビュータイトルにある通り本作はしごく気楽に簡単に読めるお話であります。
それでいて内容はふんわりやわらかで心を癒やしてくれます。

エルフの幼女マリーベルの活躍を見ているだけで気分がスッキリしますし、キャラ一人一人が面白い個性を持っていて掛け合いが楽しいものです。

ぶっちゃけこのレベルのコメディを書ける人ってなかなかいません。スゴイと思います。
そのやわらかなテイストで読者を笑わせに来たと思ったら、不意打ちでイイハナシダナーを仕込んで背筋ブルブルさせてくれますよ。
オススメ!
 希望に燃えた若者との愛の結晶を、一人で育てながら彼を待とうと覚悟を決めたヒロインが、生きて胸に抱けなかった幼な子に、夢の中で歌って聞かせる子守歌は「美し夢」だった。
 数年後、若者はヒロインのところに帰って来た。母となったヒロインは今度こそ可愛い赤ちゃんを胸に抱いて「美し夢」を歌って寝かせるのでした。
 赤ちゃんの名前は、勿論、めぐみちゃん。
レビュー作品【競演】美し夢ましの短編ヒューマンドラマ[文芸]
文章が鮮やかに色を持ち、画面の中を踊る。
一歩踏み込めばそこは平安の都。

美しい着物を身にまとい、詩をうたい、優雅に暮らす平安貴族。
そんな華々しい世界の裏では、女性同士の諍いが、それでも表面上はにこやかに……。
                   
恋、権力、嫉妬、駆け引き、秘密。
酸いも甘いも噛み分けて、男も女も狂乱の宴。

まさに、百花繚乱。
その中の一花、咲くも散るもそれは決められた事。

華々しきめくるめく平安草子を、どうぞ、心ゆくまでご堪能ください。
レビュー作品百花繚乱桜 詩完結済 / 全13エピソード現実世界[恋愛]
 作者である長山久竜氏は、どうやら少年漫画がお好きなようで。困難に真正面から立ち向かう主人公と、それをボロボロになりながらも打ち破るカタルシス。お見事です。

 しっかりと練られているであろう世界観や展開。登場人物同士の掛け合い。台詞。個性。そのどれもが、高いレベルで共存しています。世間に出版されている作品と同じ匂いを、この物語からは感じます。

 至る所に散りばめられた伏線にも興味がそそられます。また、回収も巧みで、ネタバレが含まれているため言及は避けますが、とあるお話での伏線回収には鳥肌が立ちました。

 現在主流の、長文タイトルでない点にも長山氏のこだわりを感じます。真面目なタイトルにブラウザバックを考えた貴方。損してますよ。
レビュー作品蒼天のアルカンシエル長山久竜@第30回電撃大賞受賞連載中 / 全124エピソードハイファンタジー[ファンタジー]
ジャンルが『その他』に珍しく長いタイトルに惹かれました。

最初ジャンル『その他』ってあまり手をつけないもので、読むつもりはなかったのに、何日経っても『『好き』の二文字を虫眼鏡で見て、今日も手紙を燃やしています』が頭から離れない。
休みまで待っても離れなかったら、読もう。

読まなければ良かったと思った。
誰かが死ぬわけでもなく、陰鬱とした描写で綴られているわけでもない。

コメディタッチでほのぼのと日常とカオスが交ざった文章の中で主人公が生きている。
繰り返し、繰り返し読んだ。その度に笑えた。
笑えるだけではなくて、情緒のある言葉がちりばめられていて、美しく笑える。
なのにラストの余韻で胸が痛くなる。切なくて痛い。
ラストまで読んでもう一度、タイトルを読む。

私はもうこの題名を忘れられない。
創生神話から始まるこの物語は、緊迫感ある人間劇が豊潤な表現で彩られている。この描写力は、ただ者ではない。
文字数を見て、長いと思うかもしれない。流行りの異世界転生などとも無縁の物語だ。
けれど、あなたが小学生のとき、はじめて「物語」に触れたあの感動……目の前にありありと浮かんでくる情景と人々の生き様に胸躍らせたあの体験をもう一度味わいたいと思うならば、ぜひ、この小説を読んでほしい。
時間は消し飛ぶ。そして充足感がきっと得られる。
※この投稿者は退会しています
ファンタジーというと、何を想像するだろうか。
お姫様?王子様?それとも可愛い魔法使いの幼女?

申しわけないがこの小説にはそんなものは存在しない。
最近なろうでおなじみのチート能力も存在しない。

あるのは緻密に作られた世界観そして
喋る言語まで作りこまれた重厚なキャラクターたち。
そして

物語に仕掛けられた『謎』である。

主人公の記憶が何かのキーワードとなること、それだけである。

問い・たったそれだけで楽しめるのか?

答え・十分楽しめる。

下手な小細工は一切なし!

ただし最初は少しだけ辛抱が必要かも知れない。
と言うのも
読めば分かると思うが、
地道に話の面白さだけで勝負しようとしているからだ。

だがこんな難しいストーリーの立て方をあえて選んだ
この作者様に
私は心からエールを送りたい。

そして声を大にして言いたい。

これぞ正統派ファンタジーである
レビュー作品ツァークの声を聞け。十珀連載中 / 全22エピソードハイファンタジー[ファンタジー]
※この投稿者は退会しています
遠い昔、事故により封鎖された地域。
平和な世界の片隅で、犬型ロボットのソラは人型ロボットのカナタと出会う。
入口はあれど出口のないドーム、隠され続けた真実の先に揺れるのは、たった一つの灯。

人の業により犯された過ち、それを背負うロボットの「こころ」を生み出したのもまた人だという事実が、痛みを伴うように切ない。
それでも、去っていく命を見送り続ける視線に温かさと優しさを感じることに、「こころ」の愛おしさを覚える。

ソラとカナタ、二人の「こころ」が語りかける物語に、読者の「こころ」にもうつる何かがきっとある、そう思える作品。
レビュー作品ソラとカナタたびー完結済 / 全14エピソード空想科学[SF]
※この投稿者は退会しています
あくまでも個人的な話なのだが、俗に言うラブコメディ作品ばかりタッチしてきた。それは自作品を扱う上でこっちの方がいいなぁと思ったからなのだ。

この作品はそんな私が久方ぶりにいいなぁと感じた。
あらすじに、焦れったい、という言葉があり、はてさてどのような焦れったさなのかと腕を組んで読み始めたのだが、なるほど。

丁寧に描かれた信頼していく過程が良い。何気ない動作などに信頼が増していく様子はなるほど、確かにこれは焦れったい。

派手なアクションも、濃い心理描写も無いが、だからこそ安心して読むことの出来る丁寧な恋愛小説だと、私は考える。
レビュー作品シュガースタープラネット星影さき完結済 / 全29エピソード現実世界[恋愛]
※この投稿者は退会しています
いい意味で癖もなく、読んでいてすんなりと入り込んでくる極めて完成度の高い文章。
その中に織り交ぜられた型にはまらない笑い。

異世界転生モノな上に自分は勇者にならず、勇者の「パパ」になるという斬新な設定。
しかしその設定がただ斬新さを求めたわけでなく、しっかりと「パパ」になる主人公が描かれていてそれだけで十分に楽しめる。
さらに、登場してくる様々な人々との関わりや勇者になると決められた赤ん坊とのやりとりが、またこの作品の良いところで読んでいて心が優しく包まれるような感覚を味わえる。
そんなハートフルな物語の中に時折登場する笑いの場面も、キレのいいツッコミや作者の文のおかげで物語を引き立てつつしっかりと笑わせてくれるという魅力も持ったこの作品。

読んで後悔はないと思います。ぜひご一読を。
レビュー作品俺、勇者のパパになるアラタナ ナナシ完結済 / 全47エピソードハイファンタジー[ファンタジー]