なぜ今まで読んでいなかったのか。それが不思議でたまらない。
この話は、刀を振り回し、術を行使する、派手なアクションのある和風ファンタジー作品ではない。どちらかと言えば時代劇という雰囲気で、人が刀を持ち、長屋で暮らしていた時代を思わせる旧き良き和の話だ。
主人公である、封魔の力を持つ浪人の晃志郎。彼は貧乏であるが、ただ貧乏であるわけではない。
貧乏ではあるが心は貧しくなく、その在り方はむしろ清く美しい。清貧とは良く言ったものである。正に和の心を持つ主人公だ。
和風ファンタジーとは趣が違う、先も言ったが文章は時代劇などの雰囲気が強い。
そうした文章は読みづらいのではないか? ふむ、ならば一度読んでみるとよい。私は自信を持って勧めよう。おすすめは縦書きネットを使った読み方だ。良いぞ。
拙い言葉しか使えない私だが、だからこそ言おう。この世界の風を感じてほしいと。